化石 三葉虫
もう17年~18年前になるのだろうか?
初めてお目にかかったのは。
当時はまだ医師の仕事をされていたと思うが、仕事に一生懸命な方で誠に好もしい青年だった。
それから同じ国立大学医学部の研究室を選ばれ、邁進されてきたのだが、10年近く前にロンドンに移られ、研究職を続けられてきた。
一時帰国の時はわざわざ店を訪ねてくれる付き合いを続けさせていただいていたが、今年の8月に元の職場に戻られ、家族とともに帰国された。
9年間の空白で日本に馴染むのに時間がかかりそうだと…。
特に中学生の二人の姉弟は学校の考え方の違いに悩んでいる様子で、全くロンドンの状況を知らない私でも判るような気がする。
日本の学校では正解は一つのみだろうが、答えは複数ある筈である。
以前、何度か申し上げたが、表から見れば正しいことが裏から見れば間違い、つまり長所は見方を変えれば欠点にもなる。
二人の子供さんにはじっと耐えながら自分を貫いて欲しいと願っている。
過酷なことだとは判っているが、年寄りの願いである。
帰国に際し、忙しいにも関わらず、私への土産を懸命に探してくださり、5億年前のカンブリア紀の層から出土した化石「三葉虫」をくださった。
では、その化石をご覧ください。