フルハルター*心温まるモノ

インクの王道ブルー・ブラック-光と影- その1 (碧)

  一昔前に一世を風靡したワープロの専用用紙で、感熱紙という便利な紙があった。インクを使用しないで、熱処理だけで文字が浮き出るように紙自体に加工を加えたものであるが、当時は法律文書などにも使われていたらしい。
ところが、感熱紙を使用したその当時の契約書や公式書類の文字が消えてしまっていることが今になって問題になっているという。光や経時的変化に耐えられなかったようだ。インクと紙は世に連れ、さまざま変化をしてきている。

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 昔、万年筆のインクといえばブルー・ブラックが王道だった。これはボールペンが登場する前のなごりで、公式書類を万年筆で書いた時代が日本にもあったからであろうか。そのような時代、一番苦心されたのは、インクが雨で流れたり、古くなって消えてしまったりすることであろうことは想像に難くない。しかし、ブルー・ブラックは永遠に消えない。そんな神話があった。
そこで今回の碧のページでは、インクの王道ブルー・ブラックにスポットを当ててみたい。まずは、各メーカーより発売されているブルー・ブラックをご覧あれ。実に色合いがさまざまだということがわかろう。同じ名前の表示で発売されているのにこれほど色彩が違うインクは他にはない。

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 私は、学生時代から20年間ウォーターマンのブルー・ブラックを使い続けてきたが、もう少し、黒に近い(ブルーとブラックの間ぐらい)色にしたくてウォーターマンのブラックとブルー・ブラックをブレンドして使用している。それが上記色見本の最後にあるブレンドしたブルー・ブラックである。
配合は1対1(ブルー・ブラック1,ブラック1)である。このウォーターマンのインクはブルー・ブラックをブレンドしても今のところ問題がおこっていない貴重なインクである。私の経験で言うと、ブルー・ブラックは混ぜてはいけないインクだが、Sailorとウォーターマンのインクはブレンドしても何の問題もなかった(あくまでも私の実験では!)。 さて、ブルー・ブラックは雨に強い。ブルー・ブラックは経時的変化に強い。ブルー・ブラックは光に強い。これらの神話は本当だろうか? 
次回はブルー・ブラックを様々な形で検証してみたい。  
by fullhalter | 2004-07-09 10:29 | インク研究会