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フルハルター*心温まるモノ

インクの熟成 (碧)

 今回は、熟成インクのお話です。
“インクを熟成する”というのはインク研究会独自の用語で、インク瓶のフタ を数週間開けっ放しにしておくことです。こうすることで、水分が飛んで、イ ンクが濃くなります。ただし、その際には、以下の注意点があります。

1)インクのフタの代わりにガーゼを付けてホコリなどが入らないようにすること。
2)インク瓶は暗いところに置いておくこと。特に直射日光が当たると、色度が落ちます。
3)小さいインク瓶だと大変時間がかかります。ビーカーのような広口のガラス瓶やインスタントコーヒーの粉末が入っていたような瓶をきれいに洗って、ガーゼをかぶせて、暗くて風通しが良いところに置いておくのが最適です(ただし、少ないインクの量で余り大きな瓶などを使用するとすぐに乾燥して無く なってしまうようなこともおきます。私は実際にやりました)。

以下に、Pelikan Greenの熟成結果を例示します。

(1/1は市販品そのまま、2/3は1/3を蒸発させたもの、1/3は2/3を蒸発させたもの)
インクの熟成 (碧)_e0200879_16325355.jpg


 インク熟成初心者の時は、作業中に実に様々なトラブルに見舞われました。Pelikan Greenのインクを熟成していたときのことです、現行のPelikanインク 瓶は空気の当たる面積が狭いため1/3を蒸発させるのに2カ月ぐらいかかるのこともあるのです(このときはまだインクをもっと大きなガラス瓶に一度移すということに思い至らなかったのです)。その結果、インク瓶の中に“毬藻”の ような苔が生えてしまったことがあります。あまり長く空気に晒しておくと、ガーゼをしていてもカビやホコリなどが混ざってしまいますのでご注意下さ い。今まで熟成中に苔が生えたのはPelikan Greenだけですが………。誤ってこぼしたこともあります。戸棚の中がインクだらけになりました。また、母親が私の部屋に来たときインクの入ったフラスコの群れを見て、悲しそ~うな、あきれた顔をしたときもありました。

 さて、話を戻します。インクの熟成もすべてが面白い結果を残すわけではあり ません。以下に効果のある例とない例を示します。

インクの熟成 (碧)_e0200879_16334061.jpg


 Pelikan Royal Blueは熟成させてもはっきりとした効果が出にくく、逆に Montblanc Royal Blueは変化を楽しめます。さて、いかがでしたでしょうか?わざわざインクを混ぜたりして危険なことをしなくても、いろいろな遊び方が あります。
by fullhalter | 2004-06-04 16:27 | インク研究会