ペリカン製品価格改定のお知らせ
というのは、製品の価格を上げることを嫌っていると、私は思っている。
例えばM800茶縞だが、あるお客様から、
「このM800茶縞、アメリカでは750ドルで売っているんですよ。」と聞いた。
日本ではこのモデルは50,000円で、特別生産品にも関わらず他のM800と同じ価格。
数量限定で造るモデルは、メーカーでも流通もリスクを負うので通常5割増や倍の価格にするメーカーもあったが、リスクを回避する上では当然のこと。
以前にも(20年近くか)同じM800のモデルで5割増の特別生産品を売れと言われた時に高すぎるから輸入しなかったと聞いた。
言い換えれば、「購入者として何が」かしか考えてないとも思えて、それは私にとってはとても嬉しいことである。
(私も変わっているので)
また、スーベレーンの値下げ、値上げの推移を見てもその考えがよく判る。

上記の表を見て何を感じ取られるだろうか。
スーベレーンのメインモデルはM800であり、M400で、M1000やM300は余り売れるモデルではないと私は思っている。
その余り売れないであろうと思われるM1000は、
65,000円 → 58,000円 → 65,000円 → 68,000円 → 70,000円
M300は、28,000円 → 30,000円 → 35,000円である。
一方、M800は、55,000円から50,000円にして13年間値上げをしていないということは、M800が「ペリカンの顔」との思いで我慢してきたのだ。
それを痛切に感じたのが2007年10月1日の値上げで、M800以外のモデルはほぼ以前の価格に戻したのだが、M800は据え置いた。
何故売れないであろうモデルは値上げし、売れるであろうモデルは据え置くのか。
それが「購入者にとって何が」しか考えていないペリカン日本の経営者の哲学であると私は思っている。
そのM800とM400が遂に値上げされる。
期日: 2014年11月1日
モデル:M800 … 50,000円 → 52,000円(本体価格)
M400 … 30,000円 → 32,000円(本体価格)
(2014-08-29)