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フルハルター*心温まるモノ

「Fugeeのしごと 16点の鞄展」7

藤井さんのお店で「カバ」の原皮を見た時、とても魅力的だった。
息子たちの目にも同じように映ったようである。

2006年、古山浩一画伯著 『万年筆の達人』出版記念パーティーの会場で、藤井さんとそのスタップだった小松さん(現在は銀座で鞄、靴の製造販売 “クレマチス”の共同経営者)に向かって私は
「カバ、いいですね。何かズタ袋的な鞄に合いますよね。」と、言ってしまった。
それに対してお二人は、
(何言っているんだ。あんな貴重な、高価な味わいのある皮革をズタ袋だと。)と思っているように見えた。
思い過ぎかもしれないが。

今でも鞄を見た時、私にはそれがどんな種類に属するのか、何と呼ばれているのか判らない。
(アタッシュ、ボストン、ブリーフ、トート、ドクター等々…。)
カバの皮革の風合い、味わいから、ガッチリと造られた鞄よりもやわらかい形の方が絶対似合う、と思っている。
何と呼んで良いのか判らない私は、それを「ズタ袋」と言ってしまった訳で、専門家や鞄をよく知っている方からすれば、違和感を感じる言葉だったかもしれない。
カバ=ズタ袋として、今でも私の心の中に残っている。

今週はそのカバの鞄である。
これからご覧いただく2点の鞄は、今の私にとってもやはり、ズタ袋的な種類に入るものである。
画像をご覧になれば、私の無知さや、表現力の乏しさがお判りいただけると思う。

1点目は、和服に会わせる為のバッグで、依頼主は必ずどこかに亀甲模様を入れて欲しいと要望されるそうだ。

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2点目は2006年12月 枻(えい)出版社「Real Design 6」に Fugeeのお散歩バッグとして紹介されている。
以前に藤井さんの紹介でいらしたお客様が、ある日また来られた時に肩から下がっていてびっくりした。
「あれ、そのバッグ藤井さんのページに載っていたカバの…。」
「どうぞ、見てあげてください。」
そんな経緯のバッグです。

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作品展の作品も残りは2作。
来週は、ドイツ カール フロイデンベルクのボックスカーフ/ワインのボストンバッグです。
by fullhalter | 2010-04-23 14:17 | 私の好きなもの