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フルハルター*心温まるモノ

Kensaki No.2

“剣先倶楽部”はHPでも申し上げているが、Dr.K.K 樫本さんの倶楽部である。
(詳しくは、“剣先倶楽部”をご覧ください。)

樫本さんはモノに対する思いが強く、その知識、知恵はとてつもなく深い方で、このHPの「ミクロの世界」 ニブポイントの拡大画像を提供してくださった方である。

おおよそそ3年半前だったが、倶楽部数人の集いがあった。
そんな時はいつも古山画伯から声がかかる。
樫本さんははじめ、神様…長原宣義さん、万年筆倶楽部会長…中谷でべそさん、古山画伯、そしてこの私も同席させていただいた。
名目は、広島からいらした長原さんを囲む会っだった様に思う。
二次会で樫本さんが古山画伯に声をかけられた。
皆の前に古山さんが出されたラフなデッサンは、鞄のようである。

剣先1号鞄は、あの「Fugee」の藤井さんが造られ、古山画伯が使っておられることは知っていた。
どうもその2号を樫本さんと古山画伯が計画していて、皆も造らないかということらしい。
私を除いて、皆同意した。
私は子供の頃から、「あれ、欲しい」と思ったものでも誰かが先に持つと絶対に同じものは持ちたくないという、筋金入りの偏屈者。
いくら数人とは言え、50代から70代が、“万年筆の集い”に皆同じ鞄を肩から提げているのは…。
とその時思ったから、私を除いてだった。
その剣先2号は、神戸のル・ボナーさんに造っていただくことになった。

それから、1年か、2年が過ぎたこ頃、お客様がお持ちになった鞄に一目惚れした。
聞いてみると、
「神戸のル・ボナーさんに鞄が欲しくて行って来たんですよ。はじめは茶が欲しいと思ったんですが、無くてこのワインにしたんですよ。」
「そのワイン、僕は凄く好きです。いい色ですよ。茶より良かったんじゃないですか。」
「ブッテーロのワインなんです。」

私は思った。
(あの剣先2号 皆、黒と言ってたから、ブッテーロのワインで。)
直ぐに古山画伯に電話して
「僕も遅まきながら剣先2号に参加させてください。ブッテーロのワインで。」
そして、出来上がってきたのが、これからご覧いただく『ル・ボナー 松本作 剣先2号鞄』である。

フルオーダーで、ベースの型は一緒だが、付属等々が皆違うので、当初「同じもの」と思っていたが、恐らくそれぞれに個性があり、違うものになったのだろう。

手元に届いた『剣先2号 ブッテーロ ワイン』を見た時、今まで見たことがない全体のバランスが凄く気に入った。
古山画伯と樫本さんの思いがつまったデザイン。
当たり前、当然、必然である。

息子は「カメラバックだね。」と。
樫本さんは両脇にレンズが装着出来るカメラバックにしたと云う。
流石、である。

私にとっても、これからの使用と考えた時、ジャストサイズに造っていただけた。
万年筆達に昼の弁当。
そして、愛しきものたちである、ミニ六穴システム手帳に銀のライター達。

欲をかき、ル・ボナーの松本さんに
「これをまた造ってもらうこと出来ますか?」と、尋ねた。
返ってきたのは、当然の答えで、
「もう造らない。注文した人達が並じゃないし、皆さんに少しでも納得、喜んで貰う為に心血を注いだ。勘弁して。」
『剣先2号鞄』この世に僅か数個のみの存在だ。

樫本さんと古山画伯の姿、形の思いと、ル・ボナーの松本さんの造り手の思いが詰め込まれた鞄である。
大切に使おう。
そして、大いに使おう。
では、画像を。

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では、私が使うであろう使い方の画像をご覧いただきたい。
前の小部屋には使うことのないフルハルターオリジナルグリーンのミニ六穴システム手帳に愛しきMONT BLANC Nr.74グリーン。
画像では見えないが、銀無垢ライターに友人からいただいたDunhillオイルライター。
そして、Dupont 銀無垢ボールペンにコードバングリーンの靴べら。
大部屋には、万年筆達と弁当が入れられ、往復3時間余りの日々の友となる。
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サイズ: 18×25×24
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by fullhalter | 2009-06-26 10:21 | 私の好きなもの