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フルハルター*心温まるモノ

『趣味の文具箱 vol.3』

昨年の5月14日だった。
枻(えい)出版のカメラ編集部 編集長清水さんと女性編集部員が店を訪ねて来られたのは。
その2日前にメールで、
「万年筆の雑誌を作るので取材させてくれないか。」
「お受けするか否かは、直接お会いしないと返事が出来ない。」
と、申し上げた。

私はいつの場合もそうなのだが、「人」である。
取材に対してもその会社というより、「それに携わる人達がどんな思いで、何を伝えたいのか」が、最も重要だと思っているから。

清水さんと女性編集部員松本さんが訪ねて来られたのが、5月14日だった。
2~3時間居られたように思うが、二人と話していて、
1.万年筆の雑誌は始めてで、余り知識はない。
2.ライカや、ニコンのムックや単行本を何冊も出しておられるので、いわゆる“こだわり”のある人達の集団。
が第一印象だった。
なかなか好もしい奴らだと内心思った。

『趣味の文具箱 vol.1』では私自身も取材を受けたが、お客様の中の数名の方も快く取材を受けてくださった。
その後、このカメラ編集部の方々は、フルハルターで万年筆を求めてくださったり、調整のご依頼をくださったりと現在はお客様としてお会いする機会がある。

さて、本論 今回の『趣味の文具箱 vol.3』に移ろう。

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vol.3のメインテーマは、私の見たところではモンブランの1960年代の製品「2桁シリーズ」と「極上シャープペンシル」 
モンブラン「2桁シリーズ」はこのHPの「マイコレクション」の現在と偶然にも一致している。
私の大好きなモデル達である。
では、私がお伝えしたいページを抜粋してコメントと画像をご覧いただこう。
最も嬉しかったのは、鳥海忠さんの原稿が掲載されていることだ。鳥海さんは過去に文庫本を多く出しておられ、モンブランを退職してフルハルターを開業する時に相談させていただいた方で、頁をめくってびっくりした。
ここ何年かは直接お目にかかっていなかった、懐かしかった。

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vol.2でモンブランのテレスコープ 149の分解が掲載されていたが、今回のvol.3では同じモンブランテレスコープ146が掲載されている。
これらの分解は難しく、危険である。一体誰が分解したのであろうか。
149の時は、協力ユーロボックスとあるので、藤井さんなら出来ると思うがこの146は誰なのだろうか。まさかカメラ編集部の誰かがこの半年でテレスコープを分解出来る奴に成長したのか。そんな訳ないだろうと思うのだが。彼、彼女等にはこんなことをしてくれる協力者がいるんだ。
一生懸命仕事に取り組んでいるとヒト(他人)は判るんだよね。

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次に、1960年代のモンブラン 2桁シリーズ

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この2桁シリーズは11ページに渡り掲載されている。必見であると私は思う。詳しく掲載されている。特に驚いたのは、

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これは18金無垢 バーレイ模様のモデルである。
このモデルはダイヤ産業のミュージアムでしか見たことがない。
もの凄く珍しいモデルだと私は思う。

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これまたテレスコープ146と同じく完璧な分解である。

更に、ペリカンのオールドモデル。
もの凄く好きな101Nなどなど。

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ペンシル、しかも1.18芯を使用するオールドモデルのモンブラン・ペリカン

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信じられない程の協力者をあなた方はお持ちなのですね。
それはあなた方の一生懸命さゆえの財産です。枻出版カメラ編集部の皆さん、いいムックをありがとう。

一般の人には判らないでしょうが、vol.1~vol.3までの内容のムックを作ることの困難さは私には判ります。
私だけでなく、“モノにこだわる人”には判ります。
これからも今の思いと一生懸命さを忘れずにどうぞいいお仕事をしてください。
価値ある一冊だと思います。
by fullhalter | 2005-04-22 09:26 | ムック本紹介