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フルハルター*心温まるモノ

テッセン

第四回目の『夢舟の作品達』は私が大好きな花 ”テッセン”。

まず、「ある方に誠に申し訳ないことをしてしまった。」経緯を申し上げる。
私は熟練した人の手により造られるモノが好きであるということは、これまで申し上げてきた。
銀製の万年筆の手彫りによる彫金も、以前からお願いしている方がいた。
2000年に、こちらで指定して万年筆に私の大好きな”テッセン”を彫っていただいた。

2002年頃だったろうか。
山崎夢舟さんご夫婦が店を訪ねてくださった。その時に
「蒔絵も好きだけど、手仕事が好きだから銀製の万年筆に彫金してもらっているんですよね。見てみる?」
ご夫婦揃って見たいとおっしゃったので、龍や鳳凰、山水、そして”テッセン”が彫金された万年筆を見ていただいた。
その時見ていただいたことがきっかけで、絵付けをお願いした。
それが”テッセン”だった。

どんな変身を遂げているのだろうか…。出来上がって送られてきた時は、ドキドキした。
開けてみて、一目で好きになった。
彫金師の方の何の迷いもない一気に彫り上げた線が更に、そして見事に表れているではないか。
彫金師の方の技を生かした見事な絵付けであった。
そして改めて、彫金師の方の技にも感服させられた。

ただ、後になってとんでもないことをしでかした自分に気がついた。
このことを、彫金師の方にお断りしていなかったのである。
恐る恐る電話で経緯を申し上げたのだが、その方は
「もう、私の作品ではなくなったんだ。」と言われた。
後で言い訳が出来ない、取り返しのつかないことである。

そんな経緯があった”テッセン”だが、『象嵌』というか、『蒟醤(きんま)』の技法はいい。
素晴らしい出来映えである。
もし、次回もこの技法でお願いするなら、事前に必ず彫金師の方にその旨お伝えし、ご了解をいただいてから彫っていただくことにする。ただ、彫っていただけるかが問題であるが…。
では、 ご覧いただこう。

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by fullhalter | 2005-02-04 13:35 | 夢舟の作品達