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フルハルター*心温まるモノ

私の大切なモノ―ミニミニセット

 あれから3年くらい経っただろうか。
何の用事で会ったのかは今となっては定かではない。エイチワークスの長谷川さんとお会いした時に、
「何故か私はちっちゃな万年筆が昔から好きなんですよね。」と話した。
長谷川さんは外国のネットでちっちゃな万年筆とペンシルを落とされたと言う。見せていただいた。

 それは隅に割れがある可愛い紙箱の中に入っていた。蓋を開けて驚いた。プレーンのスターリングシルバー軸の”ちっちゃな、ちっちゃな”私の求めていた万年筆、それもペンシルセットだった。いつ頃造られたモノ達なのか。どこのメーカーで造られたモノなのか。長谷川さんも明確には判らないと言う。それがかえって謎めいていて愛情を深くしているのかもしれない。

 長谷川さんに譲って欲しいとお願いしたところ、
「プレゼントするよ。」と言ってくれ、甘えてしまった。今でも深く感謝している。こんなちっちゃな万年筆・ペンシルが筆記具本来の道具として”使い易い”などと思っている訳ではない。いわば森山ズペットなのである。では、画像をご覧いただこう。

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 次にどれ程ちっちゃいかを比較していただこう。

■ これは私が吸っているロングピースとの比較である。
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■ 遊び心で使って欲しいとお奨めしているペリカンM300との比較である。
あのちっちゃなM300と比べて更に、更にちっちゃいのがお判りだろう。
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■ これもM300との比較だが。当たり前だが、ペン先もちっちゃい。
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 では、最後にそれぞれの仕様とアップの画像。

■ この万年筆は首軸を外してスポイトでインクを胴軸に直接入れるタイプ
(アイドロッパー式?)
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■ こんなに細い軸の最後部にスターリングの刻印がしっかりと刻まれている。
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 おそらくこの万年筆・ペンシルが”私の大切なモノ”という私の思いにご賛同いただけないのではないだろうか。実際に道具として使う場合極太ならペリカンマルガリータ。 中字くらいならモンブランNO.74(1960年代の万年筆)や同じ時代のペリカン#400が私には合う。ただその私でも使う目的(ゆっくり書くか、早く書くか、楷書で書くか、少々くずして書くか)によっても合う万年筆は変わる。それが正に”道具”というモノだろう。

 この万年筆・ペンシルは理屈ではなく、好きなのである。可愛いのである。森山ズペットなのである。

 さて、来週からの予定を申し上げよう。先週も少し申し上げたが、マイコレクション第二部に突入する。いろいろ考えたのだが、まずモンブランから始めることにした。それも私自身がよく知っている時代のモノ達から。1960年代の製品は殆ど判る一番古い時代なので、来週はその時代の最も高級品であった金無垢から始める。興味のある方は楽しみにしていて欲しい。
by fullhalter | 2004-07-02 10:27 | マイコレクション