第二十四話 フルハルターでの調整について
フルハルターでの調整について、改めてお話しさせていただく。
というのは、最近電話で
「出来上がりはまだか。」というお問い合わせに、
「研ぎは終わっているのですが、最終調整はまだで、近々終わるとは思うのですが、はっきり何時とは申し上げられないんですよ。」と言うと、私のその答え方が悪かったのかそのお客様は、
「最終の仕上げは別の方がしているんですか?」と言われた。
そこで、フルハルターの調整の順序を申し上げる。
昨年から火・水の定休日に自宅で研ぎ作業をしている。<経緯については、私と万年筆第十六話 今日からフルハルターも決断の10年目で詳しく述べています。>
少々詳しく申し上げると、特注で造らせたり、粒度の違う5種の砥石で粗研ぎから仕上げまで、更にフエルトを固めた布に研磨材をつけて磨きをする。また市販されている砥石も10種余りあり、時によってはそれらも使う。これがフルハルターの研ぎ作業である。
最終調整とは自宅では出来ない店での作業で、これは実際に使い手の角度で紙に書き、ヒッカカリを確認しながらペーパーを使って微調整をすること。そのペーパーがまぼろしの“サブローヤギシタ製”。つまり、フルハルターの調整は2段階で、自宅での研ぎと、その後店での調整で完了する。
なぜ昨年から自宅での研ぎにしたかを申し上げると、一度ご来店いただいた方ならお判りと思うが、今は趣味の世界に近い万年筆ゆえ、おひとり、おひとりとの話が長くなる。当然のことであり、喜ばしいことである。過去には営業時間(8時間)以上居られた方もおられるし、2~3時間は当たり前。開業にあたり使い手にとって書きやすい調整をするというハードな部分と、じっくりとゆっくりと話せる相談の出来る店というソフトの部分を、最も大切にしたいと考えて出発した。今の時代余りにも忙しすぎる、急がせすぎると感じていたからである。
しかし、しかしである。
反面調整がなかなか進まないという大きな現実もある。そこで昨年からじっくりと集中して研ぎをする為に自宅に設備を整えた。研ぎとHPの更新作業は、2日間の定休日でこの1年半順調に進んでいる。ただ、ここのところ(お客様の数が増えたとは思えないのだが)、店での最終調整が思うように進んでくれない。2~3週間分の自宅で研ぎを済ませた万年筆達が、最終調整を持っている。
この状況が続くようであれば、最終調整も自宅でと考えなければならないかもしれない。けれど、今少しずつ先が見えてきているので、どうか今しばらくの猶予をいただきたい。
現在こういった状況であること、どうかご理解の程、お願いいたします。
というのは、最近電話で
「出来上がりはまだか。」というお問い合わせに、
「研ぎは終わっているのですが、最終調整はまだで、近々終わるとは思うのですが、はっきり何時とは申し上げられないんですよ。」と言うと、私のその答え方が悪かったのかそのお客様は、
「最終の仕上げは別の方がしているんですか?」と言われた。
そこで、フルハルターの調整の順序を申し上げる。
昨年から火・水の定休日に自宅で研ぎ作業をしている。<経緯については、私と万年筆第十六話 今日からフルハルターも決断の10年目で詳しく述べています。>
少々詳しく申し上げると、特注で造らせたり、粒度の違う5種の砥石で粗研ぎから仕上げまで、更にフエルトを固めた布に研磨材をつけて磨きをする。また市販されている砥石も10種余りあり、時によってはそれらも使う。これがフルハルターの研ぎ作業である。
最終調整とは自宅では出来ない店での作業で、これは実際に使い手の角度で紙に書き、ヒッカカリを確認しながらペーパーを使って微調整をすること。そのペーパーがまぼろしの“サブローヤギシタ製”。つまり、フルハルターの調整は2段階で、自宅での研ぎと、その後店での調整で完了する。
なぜ昨年から自宅での研ぎにしたかを申し上げると、一度ご来店いただいた方ならお判りと思うが、今は趣味の世界に近い万年筆ゆえ、おひとり、おひとりとの話が長くなる。当然のことであり、喜ばしいことである。過去には営業時間(8時間)以上居られた方もおられるし、2~3時間は当たり前。開業にあたり使い手にとって書きやすい調整をするというハードな部分と、じっくりとゆっくりと話せる相談の出来る店というソフトの部分を、最も大切にしたいと考えて出発した。今の時代余りにも忙しすぎる、急がせすぎると感じていたからである。
しかし、しかしである。
反面調整がなかなか進まないという大きな現実もある。そこで昨年からじっくりと集中して研ぎをする為に自宅に設備を整えた。研ぎとHPの更新作業は、2日間の定休日でこの1年半順調に進んでいる。ただ、ここのところ(お客様の数が増えたとは思えないのだが)、店での最終調整が思うように進んでくれない。2~3週間分の自宅で研ぎを済ませた万年筆達が、最終調整を持っている。
この状況が続くようであれば、最終調整も自宅でと考えなければならないかもしれない。けれど、今少しずつ先が見えてきているので、どうか今しばらくの猶予をいただきたい。
現在こういった状況であること、どうかご理解の程、お願いいたします。
by fullhalter
| 2004-04-30 18:56
| 私と万年筆