<14> 佐々淳行氏
――中山知己さんからのご紹介――
あさま山荘事件が起きた時、自宅で身支度をしているときの描写です。
彼のメモやスケッチは書物のカバーや扉で紹介されていますが、
あの厳寒の中、よく書けたものと感心します。
一体零下何度ぐらいまで書けるものなのでしょうか?
ボールペンでは書けなくなるものでしょうか? 興味あるところです。
佐々氏の近年の著作はこれらの詳細なメモ・スケッチ類をもとに書かれていますが、
それが万年筆によるものだというのが私には面白い。
そして死出の旅のお供としてのパーカー。
いずれも印象深く、私の大好きな描写のひとつです。 (中山知己)
――内ポケットには香港以来使い込んだパーカーの万年筆に七二年版能率手帳。左手首ではロレックス・オイスターパーペチュアルのブラック・フェイスが時を刻んでいる。……私は決して縁起かつぎではない。だが何度も修羅場をくぐり抜けて生きのびてくると、そのとき身につけていたものがラッキーな、運をよびこむお守りみたいに思えてきて、妙な愛着を覚えるものだ。……とにかく航空機事故や何かで突然花と散るとき、このロレックスもパーカーも私の死出の旅路のお伴をすることになることはまちがいない。
佐々淳行著『連合赤軍「あさま山荘」事件』(文藝春秋1996年)より
あさま山荘事件が起きた時、自宅で身支度をしているときの描写です。
彼のメモやスケッチは書物のカバーや扉で紹介されていますが、
あの厳寒の中、よく書けたものと感心します。
一体零下何度ぐらいまで書けるものなのでしょうか?
ボールペンでは書けなくなるものでしょうか? 興味あるところです。
佐々氏の近年の著作はこれらの詳細なメモ・スケッチ類をもとに書かれていますが、
それが万年筆によるものだというのが私には面白い。
そして死出の旅のお供としてのパーカー。
いずれも印象深く、私の大好きな描写のひとつです。 (中山知己)
by fullhalter
| 2003-12-06 11:06
| 作家と万年筆