(2)~万年筆・木製ペンケース・金プレート画像
いやー驚いた。本当に驚いてしまった。先週の更新で、フルハルター10周年記念モデルの経緯を申し上げた。どんな万年筆なのか、木製ペンケースも金プレートもまだお見せ出来なかった。しかも、価格すら決まっていなかった。にもかかわらず、メール・電話での予約が入ってしまった。とても複雑な思いである。
それだけ信頼されているなどと単純にも思えない。万年筆は道具である。使う人によって合う、合わないが決まるモノである。日頃からメーカーでも価格でもなく、お客様の手に合う万年筆をお勧めしている私にとってどんな万年筆かも判らずにご予約をいただいてしまう……。だから複雑な、何とも表現の出来ない思いなのである。とりあえず、ご予約いただいた方々には仮予約とさせていただいた。
さあ、本題に入ることとしよう。やっと、画像でご覧いただける。
これがフルハルター10周年記念モデルである。エボナイトに漆の3回塗り。漆は国産漆(日本の漆製品で国産漆が使われているのは1%と聞いている)。国産の漆はのびが良く、強いのが特徴で高価。インクの入れ方は、インク止め式。人によっては使いづらいかもしれないが、インクの量は多く、4CC程度でモンブランNO.149の吸入量の2倍である。
ボディの色は黒と朱。それぞれ25本ずつで、50本製造。01/25から25/25までのナンバー入り。この画像はサンプルとして造った00/25である。フルハルターのロゴとナンバーはいつもお願いしているネーム屋さんが彫ってくれた。ロゴとナンバーをエボナイト軸に彫り、漆の重ね塗りの為、まず2本の試し塗りから始まった。
ロゴの大きさも2種類にして塗られた2本は、彫りの深さが浅かった為かナンバーの判読が難しい状況であった。その為、更に2本可能な限りの深さで彫り、更に塗る方もロゴ・ナンバーが明確に判るよう注意深く塗っていただいた。塗ってからロゴ・ナンバーも彫ってみたが、これもなかなかであった為、どちらにするか迷った。結局、彫ってから塗ることにし、画像のような出来栄えに仕上がったのである。
製品になる過程で、製造してくれる方々とのやりとりが楽しかった。店にもご自分の休みの日に来てくれたり、私も先方を訪ねたり、ペン先担当の方も含めて製品になるまで私自身も造り手側に立てた喜びはとても大きかった。
この画像の説明は不要であろう。ペリカンM1000とモンブランNO.149にはさまれたフルハルター10周年記念モデル。“でかい” もの凄く大きな万年筆である。
ペンケースは花梨のコブ部分のみ使用して造った。内部は人工スエード エクセーヌ。造っていただいた方は、江戸指物師等々に教えていただき、個展や仲間と3人展などをされている方で、脱サラ10年の方(フルハルターと同じだ)。以前は東京大田区の馬込に住んで居られたが、現在は八ヶ岳の麓に工房を移されて作品造りに励んで居られる。1999年に店の近くに住んで居られるお客様がどこかのデパートでこの方の作品に出会い、造ってもらった万年筆ケース(大きな木箱)を見せていただき、紹介してもらって以来のおつき合いである。
花梨のコブと取っ手の黒檀の表情。自然なモノなので、当然のことながら1本、1本皆違う。
フルハルターのロゴ入り金型を造り、約10gの純金プレート。「何故、こんなモノ」と思われる方も多いのではと、心配している。ただ、子どもの頃から小物好きだった私はこの機会に何か小物を造りたかった。若い頃は金が嫌いで銀が好きだった私も、歳をとるにつれ金を受け入れるようになった。純度は別にしても、金無垢は柔らかく、優しさを感じさせてくれるようになった。願わくば、万年筆とともに花梨のペンケースに入れて共に連れ歩いていただければ嬉しいのだが。
私自身はこの純金プレート、もの凄く気に入っている。この純金プレートが仕上がったのが、10月17日(金)だった為に、18日の更新ではお見せ出来なかった。今日の更新で全てご紹介出来たが、気に入っていただけただろうか。
ご覧の通り、花梨のペンケースに漆塗りの万年筆とフルハルターのロゴ入り純金プレートをセットしたこの状態で、販売します。また、万年筆にはクリップをつけないので、ペンケースを裏返すと万年筆を置けるよう窪みをつけた。ロゴ打ちの関係で、ペン先はまだご覧いただけない。何度も試し打ち、曲げ加工、磨き加工をして、これでという決断は出来たのだが、台の方の強度(硬さ)が足りずへこんでしまう為、セッティングした冶具では枚数が打ち切れない。冶具を台の違う位置にセッティングし直しの繰り返しである。
この原稿を書いている今(10月22日)も昨日からその作業をし、本日打ち込みをしなければならないのだが雨で出来ないかもしれないと心配している。(外のコンクリートの上で打ち込み作業をする為)。既に刻印を打ち込んだペン先の曲げ、切リ割をある枚数お願いしているので、次回更新でペン先もご覧いただける筈である。
詳細は10月30日の更新で申し上げますが、価格はセットで20万円です。
ペン先: 太さ 玉から研ぎ出しで、極細からペリカンM800の3Bよりも太く4B・5Bまで
全くの素材で供給されるので、多少の形状変え、腰の柔らかさにも対応可能
※ 仮予約いただいた方々へ
こんな万年筆でケース・プレートのセットです。そして20万円という価格になってしまいました。本当に気に入っていただいた方に使って欲しいと心から願って造った万年筆・ケース・プレートですので、お気に召さなければどうかキャンセルしてください。お気に召していただいた方も、もう一度予約確定のご連絡をしてくださるよう、お願い申し上げます。
それだけ信頼されているなどと単純にも思えない。万年筆は道具である。使う人によって合う、合わないが決まるモノである。日頃からメーカーでも価格でもなく、お客様の手に合う万年筆をお勧めしている私にとってどんな万年筆かも判らずにご予約をいただいてしまう……。だから複雑な、何とも表現の出来ない思いなのである。とりあえず、ご予約いただいた方々には仮予約とさせていただいた。
さあ、本題に入ることとしよう。やっと、画像でご覧いただける。
これがフルハルター10周年記念モデルである。エボナイトに漆の3回塗り。漆は国産漆(日本の漆製品で国産漆が使われているのは1%と聞いている)。国産の漆はのびが良く、強いのが特徴で高価。インクの入れ方は、インク止め式。人によっては使いづらいかもしれないが、インクの量は多く、4CC程度でモンブランNO.149の吸入量の2倍である。
ボディの色は黒と朱。それぞれ25本ずつで、50本製造。01/25から25/25までのナンバー入り。この画像はサンプルとして造った00/25である。フルハルターのロゴとナンバーはいつもお願いしているネーム屋さんが彫ってくれた。ロゴとナンバーをエボナイト軸に彫り、漆の重ね塗りの為、まず2本の試し塗りから始まった。
ロゴの大きさも2種類にして塗られた2本は、彫りの深さが浅かった為かナンバーの判読が難しい状況であった。その為、更に2本可能な限りの深さで彫り、更に塗る方もロゴ・ナンバーが明確に判るよう注意深く塗っていただいた。塗ってからロゴ・ナンバーも彫ってみたが、これもなかなかであった為、どちらにするか迷った。結局、彫ってから塗ることにし、画像のような出来栄えに仕上がったのである。
製品になる過程で、製造してくれる方々とのやりとりが楽しかった。店にもご自分の休みの日に来てくれたり、私も先方を訪ねたり、ペン先担当の方も含めて製品になるまで私自身も造り手側に立てた喜びはとても大きかった。
この画像の説明は不要であろう。ペリカンM1000とモンブランNO.149にはさまれたフルハルター10周年記念モデル。“でかい” もの凄く大きな万年筆である。
ペンケースは花梨のコブ部分のみ使用して造った。内部は人工スエード エクセーヌ。造っていただいた方は、江戸指物師等々に教えていただき、個展や仲間と3人展などをされている方で、脱サラ10年の方(フルハルターと同じだ)。以前は東京大田区の馬込に住んで居られたが、現在は八ヶ岳の麓に工房を移されて作品造りに励んで居られる。1999年に店の近くに住んで居られるお客様がどこかのデパートでこの方の作品に出会い、造ってもらった万年筆ケース(大きな木箱)を見せていただき、紹介してもらって以来のおつき合いである。
花梨のコブと取っ手の黒檀の表情。自然なモノなので、当然のことながら1本、1本皆違う。
フルハルターのロゴ入り金型を造り、約10gの純金プレート。「何故、こんなモノ」と思われる方も多いのではと、心配している。ただ、子どもの頃から小物好きだった私はこの機会に何か小物を造りたかった。若い頃は金が嫌いで銀が好きだった私も、歳をとるにつれ金を受け入れるようになった。純度は別にしても、金無垢は柔らかく、優しさを感じさせてくれるようになった。願わくば、万年筆とともに花梨のペンケースに入れて共に連れ歩いていただければ嬉しいのだが。
私自身はこの純金プレート、もの凄く気に入っている。この純金プレートが仕上がったのが、10月17日(金)だった為に、18日の更新ではお見せ出来なかった。今日の更新で全てご紹介出来たが、気に入っていただけただろうか。
ご覧の通り、花梨のペンケースに漆塗りの万年筆とフルハルターのロゴ入り純金プレートをセットしたこの状態で、販売します。また、万年筆にはクリップをつけないので、ペンケースを裏返すと万年筆を置けるよう窪みをつけた。ロゴ打ちの関係で、ペン先はまだご覧いただけない。何度も試し打ち、曲げ加工、磨き加工をして、これでという決断は出来たのだが、台の方の強度(硬さ)が足りずへこんでしまう為、セッティングした冶具では枚数が打ち切れない。冶具を台の違う位置にセッティングし直しの繰り返しである。
この原稿を書いている今(10月22日)も昨日からその作業をし、本日打ち込みをしなければならないのだが雨で出来ないかもしれないと心配している。(外のコンクリートの上で打ち込み作業をする為)。既に刻印を打ち込んだペン先の曲げ、切リ割をある枚数お願いしているので、次回更新でペン先もご覧いただける筈である。
詳細は10月30日の更新で申し上げますが、価格はセットで20万円です。
ペン先: 太さ 玉から研ぎ出しで、極細からペリカンM800の3Bよりも太く4B・5Bまで
全くの素材で供給されるので、多少の形状変え、腰の柔らかさにも対応可能
※ 仮予約いただいた方々へ
こんな万年筆でケース・プレートのセットです。そして20万円という価格になってしまいました。本当に気に入っていただいた方に使って欲しいと心から願って造った万年筆・ケース・プレートですので、お気に召さなければどうかキャンセルしてください。お気に召していただいた方も、もう一度予約確定のご連絡をしてくださるよう、お願い申し上げます。
by fullhalter
| 2003-10-25 17:02
| フルハルター10周年記念