パイロットNamiki限定蒔絵万年筆「Dancing Beauty」(舞姿)
ここのところ、パイロット創業85周年記念『飛天』(1000本製造)/ナミキ『The Seahorse』(300本製造)と今回のナミキ『Dancing Beauty』(75本製造)と、蒔絵の万年筆が続いた。
フルハルター10周年モデルも漆仕上げ。漆はいい。
その漆の最高峰が蒔絵。
その蒔絵でも研ぎ出し高蒔絵、「肉合(シシアイ)の技法」は、最も優れた技法である。
塗っては乾かし、研ぎ出す。
塗って、蒔いて、乾かし、研ぎ出す。
この繰り返しである。
技と根気の仕事。
秀でた職人の手仕事でのみ、完成される蒔絵。
その価格から、「使う人はいないでしょう。美術品、芸術品だから。」と思われがち、いや、そんな方が買われているのだろう。
だが、使わなければ意味がない、と私は思う。
使って「味わい」が出るのが、蒔絵。
蒔絵師は使ってもらう為に造っている。
職人は飾ってもらう為に造っているのではなく、使ってもらえると思うから、モノを造っていると信じている。信じたい。
私が使う方と会わなければ売らないを原則としているのは、使ってもらう為である。
使う方に「買って良かった」と、そして更に使っていくうちに味わいが増してくる。
そんなモノにこだわり続けたい。

『舞姿』の作者は、吉田久齊さんの弟子である千田正樹(チダセイキ)さんの作である。
以前紹介した『たつのおとしご』は、やはり久齊さんの弟子佐藤真人さんの作品で、パイロットナミキでは漆職人、蒔絵職人を育てておられ、流石である。
太 さ: 〔キャップ〕 13.7ミリ 〔胴軸〕 11.8ミリ
長 さ: 140ミリ 〔筆記時〕
重 さ :〔キャップ〕 17g 〔胴軸・首軸・ペン先〕 27g
ペン先 5号: <M>
製 造 本 数: 75本 (国内販売:10本)
価 格: 100万円(本体価格)