『こだわり文房具』概要
万年筆について書かれた本は数々あるが、ここでは、著者の方々のご諒承のもと、鳥海忠さん『こだわり文房具――知的作業の道具をさぐる――』・『ホンモノさがし』(光文社)と、古山浩一さん『4本のヘミングウェイ』の2冊をご紹介する。
自分についての記述も出て来て、非常に面はゆい部分もあるが、読んでいただけると、万年筆調整の実際の感じがよくおわかりいただけるのではないかと思う。
今回からしばらくは万年筆について書かれた本を紹介したい。
今私が親しくさせていただいている鳥海忠さんの本で、――知的作業の道具をさぐる――『こだわり文房具』である。
この本で万年筆に興味を持ったというお客様が大勢居られ、いろいろな方が万年筆について書いて居られるが、私は、鳥海忠さんのこの本が一番だと思っている。
ただ残念ながら絶版で入手することができないので、余計に皆様に読んでいただきたいと思っている。著者のご承諾のもと、これから何回かにわたり万年筆の項について掲載させていただくが、本全体の構成について、以下に目次のみご紹介する。
【 著 者 】 鳥海忠――エッセイスト。放送作家。中央大学マスコミ講座講師。
【 出版社 】 株式会社 光文社
【 発 行 】 昭和62年11月20日
第1章 書く
万年筆。ボールペン。水性ボールペン。サインペン。ダーマトグラフ。鉛筆。インク瓶。鉛筆削り。筆箱。ペン皿。消しゴム。インク消し。ワラ半紙。原稿用紙。手帳。
第2章 文房四宝とその周辺
墨。硯。毛筆。印鑑。朱肉。封筒。便箋等。
第3章 道具I
ものさし。ハサミ。ペーパーナイフ。切り出し小刀とアドラー。ルーペ等。
第4章 道具II
ワープロ。カード電卓。カセットレコーダー。Zライト。
そしてこの本の最後に鳥海さんはこう言っておられる。
「いい職人は、いい道具を揃え、その気に入った道具で、じっくり仕事をするという。私が文房具に求めるところのものも、とにかくいい道具が欲しいということに尽きる。」
by fullhalter
| 2001-01-27 15:18
| 万年筆について書かれた本