長原宣義さんの作品 その5
ごく僅かな方々からは「面白い」「よく判った」と言っていただけるのではないかと思うニブポイントの形状の最終回。
長原宣義さんと出会って追っかけをしてきたことは既に申し上げた。
当時は「表クロス」で、あまり太くはなさらなかった。
徐々に「裏クロス」になり、太く書けるように造られたのだが、
前回迄ご覧いただいたような「想像できない程の太さ」ではなかった。
では、私の手元にある初期のクロスポイントをご覧いただきたい。
初めに「表クロス」三種
(1)かなり細目に書ける
(2)(1)よりも太く書けるクロスポイント
(3)上の玉が相当大きく、元々のニブポイント
小さいけどかなり太く書ける。
次に「裏クロス」四種
(4)「表クロス」に比べると太く書ける
(5)クロスポイントだが、元々のニブポイントは紙に当たらないので
クロスで付けた玉の太さにしかならないクロスポイント
(6)このニブは1950年代のものを「クロスポイント」に加工していただいたものだが、
研ぎ出せば相当太くなる。
(7)(6)と同じペン先だが、クロス加工を元々のニブポイントの位置からずらしていただいた「ズレ」で研ぎ出せばもの凄く太くなる。
長く続いた「私の仕事そのもの」のニブポイントをご覧いただくのも最後です。
来週から「長原宣義さんの作品たち」をご覧いただく予定です。