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フルハルター*心温まるモノ

水もくの変化

べっ甲の中でも「水もく」は希少部位。
その水もくでペンダントトップやラベルピン(タイピン)を自分のアイデアを絞り出して造っていただいたのだが、
その作業は苦痛であった。
元々デザイン力やアイデア力が貧困な故の苦行となる。

テッセンの花や葉、銀杏や楓の葉、日食(三日月にしか見えないが)、
インク瓶等々デザインを描いて観海さんにお願いした。

しかし「天使の涙」と思って描いたデザインなのだが、
どう見ても天使の涙の形になっていないところが私だと認めざるを得ない。
では、その姿、形をご覧ください。
水もくの変化_e0200879_14292382.jpg



この水もくの右側のペンダントだが、太陽の光に当たっていたら、徐々に白い部分の色が抜けてきた。
水もくは太陽光に当たり続けると色が抜けてくる、という貴重な経験をさせてもらった。

私にとっては銀、皮革、木等々と同じで熟成と思えるのだが、
せっかくの色が消えてしまった、と思う人の方が多い気がする。

では、その色抜けした「水もく天使の涙」を
水もくの変化_e0200879_14294578.jpg



実はこの話には後日談がある。

水もくのペンダントを愛用している知人に、
太陽光に当たっているとその内色が抜けるから気をつけるように言った。
すると、昨年夏の間使っていて色が消えたのでしまっておき、
今年になって見てみると何と元に戻っていた、と言う。
水もく、なかなかやる奴で楽しい。

それで今回の天使の涙、今はそっと箱にしまっています。
もし色が戻ったら、またご覧いただくつもりです。
by fullhalter | 2014-09-26 14:31 | 職人の仕事