10周年記念万年筆とその付属
『20周年記念鞄』を造っていただいたオルタスの小松さんにそのお願いをしていたところ、先日
「あのペンケースが出来たので、5月22日に店にお持ちしますよ。」と電話をいただいた。
実は以前に製作途中のそれを見せていただいていたのだが、
どんな仕上がりになるのか、私には全く想像すら出来なかった。
7ミリ位の革の輪を縦に内側から糸で縫いこむ製造方法で外側には縫い目が一切ない。
これを見て、造り方の説明を聞いた女房は、
「曲輪の人間国宝、大西さんみたいね。」と言った。
うまいことを言う。
「外側はどうしたんですか?」
「コパの仕上げと同じ方法で磨きあげたんですよ。」
「この造りだと欲しいという方からの注文を受けることは出来ないですよね。」
「そうですね…。でも凄く楽しかったですよ。是非プレゼントさせてください。」
Fugeeさんからも「カバの弗入れ」をこちらから注文していたにも関わらず
「20周年のプレゼント」としていただいてしまい、今回も同じことになってしまった。
申し訳ないやら、嬉しいやら複雑な思いである。
本来今週そのペンケースをご覧いただかなければいけないと思うのだが、
10周年記念万年筆がどんなものか判らない人も多いだろうから、
まず10周年記念万年筆とその付属品からご覧いただき、
来週「小松さんのペンケース」をご覧いただこうと思います。
まず100年位前に織られた布で造った外包み

次に花梨のコブ部分で造ったペンケースの表、裏


朱と黒の万年筆を入れて


フルハルターのロゴ入り約10gの純金プレート

いよいよ朱と黒の万年筆です

ペン先のアップですが、左(黒)は研ぎ出し調整済で、
右(朱)は製造元から供給されたまま。
研ぎ出す時には「エラ張り」と呼んでいたが、
金の両端を斜め上に上げて、やわらかく、そして存在感を大きくした。

◆ オルタス 小松さんのペンケースはこちらでご覧になれます。