ウオーキング
午前、午後の一日二回の温泉以外に何もすることがなかったので、
ひたすら歩くことを目的に三週間を過ごした。
「せっかくだから、この万歩計を持って行ったら。」と息子の言葉に甘え、
毎日の歩数を確認した。
平均で3万歩、多い時は3万6千歩を超えていた。
その時はこの歩数が多いのかどうかの認識をしていなかったが、
心がけたのは、手を痛め、その治療の旅なのに
歩きすぎて足や腰まで痛めてしまってはただの馬鹿。
行ったら必ず戻って来なければならないので、その戻る体力を考えながら歩いたのだが、
その結果が平均3万歩。
今考えると異常である。
私は10代のアルバイトでも
「同じ時間を過ごすなら精一杯、自分の納得するまで働く」ことを心がけてきた。
明治生まれの母は、
「若い内の苦労は買ってでもしろ」「死ぬほど働け」と言っていた。
本気で精一杯、力の限り働くことにより
気力、体力、知恵、知識が身につくと今でも確信している。
ただ、68才になった私にとって、「死ぬ程働け」を実践したら本当に死んでしまう。
若い内は、の条件がつくことは言うまでもないが、
その気力と知恵、知識があれば、
歳をとった時に利息、おつりで生きてゆくことが出来ると思う。
この性格は持って生まれたもので、変えることが出来ない。
そんな性格が一日3万歩も歩かせてしまったのであろう。
我が町は日本一汚い称号を何十年(?)もいただき、
この10年ほどはその名誉から脱却した手賀沼がある。
その手賀沼の両脇は自然豊かな遊歩道が整備されていて、
ウオーキング、ジョギング、サイクリングをしている人が多く、
仕事を辞めたら「俺も歩こう」と思っていたが、
せっかく能登で歩き続けたので、その遊歩道を歩いてみた。
距離表示があるので、自宅から私が歩いた距離は10㎞弱なのだが、
自宅へ戻った時はもの凄く疲れていた。
だが、万歩計を見ると1万5千歩くらい。
そこではじめて能登の3万歩に気がつく私は何なんだろう…。
やっぱり、変わっている。
精一杯、自分が納得するまでやる、という若い頃からの性格、体質。
これも持って生まれた自分ゆえ、これからも仲良く生きてゆくしかないし、
それでいいとも思っている。
来週は我が町の手賀沼脇遊歩道をご覧いただくつもりです。