フルハルター*心温まるモノ

べっ甲、水もく その1

一昨年9月の夏休みに長崎へ旅をした。
その時に「観海べっ甲店」を訪れた時の事を書いてみた。

店主の観海さんは穏やかな職人であった。
店を訪ねた午前中に2点を求めた。
職人の店主との話しが楽しく長居してしまったのだが、
店に来られた奥様と話していると仕事を始められた。
「まずい、仕事の邪魔をして」と心の中で思いつつも腰を上げられない、
私にとってはそれ程魅力を感じる店だった。

そうこうしている間に、ご主人はたった今作業していたものを
「これ奥様にプレゼント。水もくでハートを造りました。」と私たちに差し出した。
それはこれまで目にしたことのない素材のハート型のものだった。
その時感じたことなどは一昨年書いたのだが、
帰宅してから更に調べてみると、
べっ甲には「背甲」「縁甲」「腹甲」などの部位があり、
その中でも「水もく」は希少部位の様であった。
水もくのハートは、魅力的な味わいのある柄だった。
その種のものにあまり興味を示さない女房がとても好きと言い、
買ってきたものよりも水もくを身につけていることが多く、
そんな時は褒めてもらったりしていたようだ。
我が家でも評価が高かった。

自然のもの、天燃のものが大好きな私は早速観海さんに電話をした。
希少なものと聴いていたので、お願い出来るのかが問題だった。
「小さなものならまだ出来ますよ。」ということ。
それ以来、どんなデザインで造っていただこうかと楽しい時間を過ごした。
デザインも天燃のものと考え、大好きなテッセンの花と葉にした。
銀杏の葉、イタヤカエデを摘んだり、その年の金環日食もどうかと思ったり…。

デザインするのが好きという訳ではないが、
職人に造ってもらう為の作業は何か一緒に仕事をさせてもらえるような気持ちだった。
この時は水もくのペンダントトップを十数個お願いした。

第一回の今回は私が最も好きなテッセンの花と葉、三種です。

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by fullhalter | 2013-01-11 10:36 | 職人の仕事