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フルハルター*心温まるモノ

『カバンの達人』

『鞄が欲しい』に続き、鞄の本を出すよ、と大分前から聞いていた。
「今度のは凄いよ。いいよ。」と古山さん。
また、また、と内心思っていた。

ところが、(11月5日の更新で申し上げた通り)古山さんからゲラを見せてもらい、
あのFugeeさんがトップを飾っていることを知ると、凄く嬉しく、待ち遠しい思いになった。

先日、枻(えい)出版社から見本誌が送られてきた。
トップを飾り、「第1章/Fugeeのカバン」が40ページに亘り掲載されていた。
活字アレルギーの私だが、一気に読まされてしまった。
凄い、の一言。

古山さんは万年筆の使い手だが、更にそこに携わる職人達に入り込み、深く係わっている人である。
万年筆だけでなく、持っている鞄もケタ外れだ。
リサイクルショップを回り、「こんな鞄を手に入れた。」とご自分のHPに載せている。

今回発売された『カバンの達人』では、
「欲望剥き出しコロンブス」「カバン狂人日記」「カバンの変人」と囁かれていると言っている。
私はと言えば、「鞄なんかに金をつぎ込んでどうするんだ。」と思っていた。

万年筆のことでは、それを造りし人たちを訪ねる為に全国を自費で回り続け、
その文化を後世に伝えたいと、『4本のヘミングウェイ』を出版された。
それが、その後の『万年筆の達人』に繋がった。
文化の伝道師であり、崇高な精神の持ち主である。
鞄についても同じ精神で、それらを買い求め、
造りし人達を訪ね歩き、その懐にすっかり入り込んでいるのである。

古山さんが入り込んでいるというよりは、
そこに係わる職人達が古山さんの指揮棒に合わせ、集まってくるという方が正しいのかもしれない。
「頑固職人の会」が正にその集いである。
私が藤井さんや人間国宝の大西さんにお会い出来たのもコンダクター古山のお陰。
世界が広がり、人生が豊かになった。

さて、本題の『カバンの達人』に入ろう。
サブタイトルには、「万年筆画家が描き出すカバン文化と人類学」とあり、
帯には「カバンも人もつき合う程に味が出る。」とある。
正に「モノとヒト」が描かれている秀逸な作品。
今の時代に著者がこれ程「造られしモノと造りしヒト」を知り尽くした作品があるだろうか…。
あろう筈がない。
絶品、逸品である。

職人になりたい人
職人に憧れている人
モノにこだわる人
買うべき本であることを保証したい。
本業の万年筆の世界でも言わない私であるが、この本は買い求めるべきだと思う。

では、FugeeさんとCLEMATISさんだけですが、画像でご覧ください。
CLEMATISさんもよく知っている方々で、本物の職人だと、尊敬している方々です。

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ここからは、Fugeeさんのページの一部です。

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自分自身が納得出来る仕事をする。
ある意味、一線を超えて対岸まで行ってしまった人は
決して戻れないということでしょう。
それが本物の職人だと思う。

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                         藤井さんと一緒に仕事をしておられる金原さん


これは、HPでも紹介した『私のFugee』で、人生を変えてくれた鞄。
藤井さんをして、「俺もこんな革を使えるようになったんだ。」と言わしめた
ドイツのタンナー カールフロイデンベルクの皮革。

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上のと全く同じ皮革で、藤井さんが金具を造った鞄

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この持ち主がまた変人。
以前、古山さん、藤井さん、CLEMATISの小松さんで人間国宝の大西勲さん宅を訪問した時に
大西家でお会いした坂本さん。
この方は週一回、デイリースポーツにご自分のページを持ち、役者や職人を紹介している。
私も取材されたことがあり、「性格: 己に対する柔軟性及び妥協全くなし」と書かれた。
私が子どもの頃はそんなオヤジやジジイばかりで目立たなかったが、今では変人と称され、
最高の褒め言葉を頂戴出来るようになった。

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                           この持ち主は、古山さんの元同僚杉山さん


さて、ここからはCLEMATISさん
小松さんは、元々はFugeeさんで鞄を、小松さんと幼馴染の高野さんは靴職人。
その二人が、2年前、銀座に鞄と靴のオーダーメイド 『CLEMATIS』を開業した。

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フルハルターのHPではそのイニシャルからドクターK.Kと呼ばせていただいている。
“ミクロの世界”のニブポイント画像を提供いただいた方です。

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『カバンの達人』 ムック
著者:  古山 浩一
発売:  2010年12月10日 
価格:  本体1,600円+税
判型:  A5 (210×148㎜)
ページ数:232ページ

フルハルターでも扱います。
by fullhalter | 2010-12-10 14:05 | 古山作品