フルハルター*心温まるモノ

<   2012年 07月 ( 4 )   > この月の画像一覧

インクの吸入について

先日いらしたお客様(既に何本かペリカンを買われている)から、
「インクを入れる時、どうしたらいいのか?」という質問があった。
「胴軸の先端というより、先端とネジ山の間くらいまでインクの中に入れないと空気を吸ってしまい、
一杯には入りませんよ。」と説明したところ、
いろいろ調べても切り割りの穴の所までとか、胴軸がインクにつかるかどうか位のところまで、
としか説明がないと言われた。

今更だが、来週の更新でインクの入れ方について説明をさせてもらう、とその方に約束した。

過去にも、もう何年も使っている吸入式万年筆で、
「インクが入らなくなった。」とか、
「インクを吸入しても直ぐになくなってしまう。」という相談を受けたことがある。

インクを入れる時に完全にペン先がインクの中につかっていないケースが圧倒的に多い。
インク瓶の口元部分はそんなに大きくないので中が暗く、
ペン先をインク瓶の底にあてたくない、というプレッシャーからだろうと思う。

そこで今回は透明の吸入万年筆を使い、ワイングラスの中の水を吸入して
ご覧いただくことにした。

まず始めに、ペン先切り割りの穴部分まで
e0200879_11191137.jpg


e0200879_11192460.jpg

ご覧に通り、空気を一緒に吸入する為に三分の一程度の量しか入らず、
気泡が一杯に出来ている。
 

次に胴軸の先端が水に触れるかどうか、という所まで。
e0200879_11195669.jpg


e0200879_11201311.jpg

上と同じく一杯に入らず、気泡が多い。


最後に正しい吸入方法である胴軸の先端とネジ山の間まで。
e0200879_1121262.jpg


e0200879_11212110.jpg

ご覧の通り胴軸内部のペン先くしみぞの空気分が上方にあるが、
目一杯吸えていることがお判りいただけたと思う。

当然だが、胴軸先端部にはインクが付着するので、
ティッシュ等でよく拭きとってから使いはじめてください。

フルハルターHP 万年筆のメカニズムの中に追加いたしました。
今後は目次からご覧になれます。
ボトルインクの吸入について
[PR]
by fullhalter | 2012-07-27 11:22 | 万年筆・関すること

Sting その3

ワイルドスワンズ製品中止モデルの中でも私が大好きな
Stingの熟成をご覧いただいていますが、
今回はその3回目で、ナチュラル2種です。

ナチュラル2種とはベルギーのサドルプルアップと
国産のコードバン。

皮革でも木製品でも同じだが、
色が薄いものの方が早く熟成したと感じる。
ナチュラルは使い始めてから少しずつ茶色っぽく変化し、
汚れも目立ち始める。
そして、更に使い続けてゆくことによって「飴色」の理想に近づく。

以前コードバンのナチュラルについて書いたことがあるのだが、
皮革にとても詳しい友人たちから
「コードバンのナチュラルって聞いたことないな」と、言われていたと。
画像で熟成をご覧いただいた後に、
九州で皮革製品を造っている方からメールをいただいた。
「自分自身の使っている小物はコードバンのナチュラルですよ。」と、
画像が添付されていた。

サドルプルアップのナチュラルについては私も以前書いているし、
2012-07-09 C.O.U.のブログで

「赤ちゃんの肌のような」と称されるサドルプルアップのナチュラルはきめが細かく使い
始めるのを躊躇してしまうくらい美しいです。

とある。
私も使い始める、言い換えれば汚し始めてしまうのに勇気がいる。
一方、コードバンナチュラルはサドルに比べれば始めから茶色系が強い。
使ってから色が濃くなってゆくのもコードバンの方がはるかに早かった。

今往復の電車の2時間は今日ご覧いただく
サドルプルアップ ナチュラル Sting の熟成を更に進めている。

では、Sting サドルプルアップ(左)とコードバン(右)の熟成を比較してご覧ください。

e0200879_14571040.jpg


e0200879_14572512.jpg

[PR]
by fullhalter | 2012-07-20 14:59 | 皮革製品

Sting その2

ワイルドスワンズ製品のなかで私が最も好きなのが
カードケースStingである。
理由は、前回申し上げた。
8年以上経過した今でも
通勤の電車の2時間を熟成に充てている。

小さい頃から皮革の色として大好きだったワインとグリーン。
ケーズファクトリーさんに無理を聞いていただき、
ベルギーのサドルプルアップを
フルハルターオリジナルとして販売することが出来た。

そのワイン、グリーンも既に原皮はなく、
製品として造られたものが僅かだが残っているに過ぎない。

このスティング、余りにも好きで、
今でも熟成させているモデルなので、
複数回にわたって皆さんにご覧いただくつもりである。

前回6月29日の更新では9色同時にご覧いただいたが、
今回からは「その2」として、熟成させた2色ずつご覧いただきます。

今週は、ワイン/グルーンの2色をご覧ください。

e0200879_8282527.jpg


e0200879_8284167.jpg

[PR]
by fullhalter | 2012-07-13 08:28 | 皮革製品

限定品蒔絵万年筆「照葉」

山崎夢舟さんが描いたペリカン蒔絵万年筆「照葉」(てりは)が発売される。
これは2006年から2007年に発売された「唐獅子」以来5年半振りのことである。
加賀研出高蒔絵「草木兎虫文四季揃」の春夏秋冬から始まったペリカン蒔絵万年筆も今回の「照葉」が12弾17種目となる。
今回のこの作品は山崎夢舟さんが自ら描いておられる。

これまでの夢舟さんのペリカン蒔絵万年筆は60万円から90万円くらいだったが、今回は40万円(税込み42万円)と安い。
誤解しないで欲しいが、40万円の万年筆が安いと思っている訳ではない。
過去の夢舟さんの作品と比べると安いということである。

蒔絵という芸術作品の価格はそれぞれの方の好みによって価値が変わるもの。
皆さんにとって、どんな価値を感じるか、画像をご覧ください。

e0200879_9591027.jpg


e0200879_9592417.jpg


e0200879_9593867.jpg


e0200879_959496.jpg


e0200879_100923.jpg


e0200879_1002636.jpg


e0200879_1003850.jpg


e0200879_1005238.jpg


e0200879_101131.jpg


e0200879_1014088.jpg


e0200879_1014918.jpg


1.製品名 : ペリカン蒔絵万年筆 「照葉」
2.価格 : ¥400,000+税
3.仕様
  ・加賀研出高蒔絵
  ・M1000 ペン先(M)
  ・ピストンメカニズム
4.作者 : 山崎 夢舟
5.製作数量 : 88本 (国内販売予定 20本)
6.発売予定時期 : 平成24年9月
[PR]
by fullhalter | 2012-07-06 09:57 | 限定品万年筆