フルハルター*心温まるモノ

<   2011年 05月 ( 4 )   > この月の画像一覧

 GRAF VON FABER-CASTEL PEN OF THE YEAR2011『ひすい』実際の画像

ファーバーカステル社は、万年筆業界に於いて特異なメーカーだと思っている。
その姿、形の美しさは、他とは全く異なっている、と感じている。

現在はクラシックコレクションと呼ばれている伯爵コレクション。
スターリングシルバーはそのままの銀無垢で、ロジウム(プラチナ)コーティングされていない。
銀独特のやわらかさ、優しさに満ちている。

取り扱う業界の中では在庫しているうちに変色する難しさがある為に、ロジウムコーティングしているものが多いが、ファーバーカステルは銀無垢のまま。
プラチナ属は強い輝きを持ち続けてくれて、多くの方々から支持されている。
ただ私にとっては、また銀好きの方々にとっては、冷たく優しい変化をしない貴金属に映る。
銀無垢は使ってゆくうちに強かった輝きがやわらかく、優しい輝きに変化してゆく。
手の触れない部分は黒く変わり、それがまた銀好きにはたまらない。

開業以来、私が使用していたモンブランスターリングシルバーNo.1468は、正にこの変化をしてくれ、お客様から
「森山さん、あの1468見せてくださいよ。」と言われる程。
その変化がたまらなく好きな方も多かった。

このシリーズには、スターリングシルバーより更に味わいを深めてくれると言っても過言ではない、銘木シリーズがある。
エボニー(黒檀 )、ペルナンブコ、グラナディアがそれだ。
皮革製品もそうなのだが、薄い色合いものが熟成が早い。
中でもペルナンブコは早く色が濃くなり、味わいを深くする。
カートリッジ式の万年筆は原則として扱っていないフルハルターでも、これらモデルはニブポイントが使って慣れ、書きやすくなってくれるのと同時に、軸までもが深い味わいを呈してくれるので、現在もお勧め、そして販売している。

さて、今回のGRAF VON FABER-CASTEL PEN OF THE YEARだが、
過去には、「スネークウッド」「こはく」「マンモス アイボリー アンド エボニー」「化石木」等々発売されてきた。
今年、2011年モデルは、「ひすい」である。
木軸好きの私は発売された当初、「スネークウッド」は最高と思っていたが、使われている方々から
「使い始めは軸の濃淡がはっきりしているんだけれど、使い続けると薄いところが濃くなって、あの独特の柄がはっきりしなくなるんだよね。」と言われた。
木軸の柄は使い続けるうちに際だつというイメージを描いていた私にとっては、ショックだった。
そして、現在は、「マンモス アイボリー アンド エボニーが最高」、に変わってしまった。
さて、2011年モデル「ひすい」だが、幸いにも撮影出来たので、ご覧いただきたい。

e0200879_964688.jpg


e0200879_965554.jpg


e0200879_97448.jpg


e0200879_971453.jpg


e0200879_972389.jpg


e0200879_973483.jpg


e0200879_974331.jpg


e0200879_975285.jpg


e0200879_98096.jpg


e0200879_981089.jpg


e0200879_981950.jpg


e0200879_9830100.jpg


e0200879_983847.jpg


価格: 380,000円 +税

このモデルのペン先は、ペリカンM800と同じサイズで、重量は84gと凄く重い。
軸が太く、とてつもなく重いPEN OF THE YEARは軸の後ろ(ペン先と反対側)を持ち、万年筆の重さで書ける人、使える人でないと合わない可能性は大きい。
ご興味のある方は、在庫をしているお店でご自身の手で確認されることをお勧めします。
[PR]
by fullhalter | 2011-05-27 09:05 | 限定品万年筆

Quill Note

アサヒヤ紙文具店の萩原さんと初めてお目にかかったのは2002年。
「ペリカンのM800が欲しい」というお客様だった。
(フルハルターのHP…システム手帳 リフィール

名刺を拝見すると同業の方。
「仕入れたものをお使いになったら。うちは定価販売ですから。」
と申し上げると
「いや、フルハルターで研ぎ出したM800を使いたいので。」

2006年には萩原さんから紹介されたという若い方が注文にいらした。
名刺をいただいて驚いた。
あの、私にとって憧れの、原稿用紙を造り続けている満寿屋の川口さんだった。

それ以来のお付き合いをさせていただいている。
お二人とも自らが造るモノ、販売するモノにもの凄く拘りを持っておられ、
好もしい方々である。

話はそれるが、
蒔絵の山崎夢舟さん
手彫り彫金師の方
鞄のFugeeさん達
きゅう漆の大西 勲さん
枻(えい)出版社の清水さん、井浦さん
ワイルドスワンズ
そして、このお二人。

仕事に対して純粋に向き合っている、妥協しない人たちに惹かれる。
何とも言えぬ魅力を感じる。
皆そんな方々である。

枻(えい)出版社が「趣味の文具箱」を出版する時もそうだったが、
私も当事者も使い手、読み手ではない。
何を求めるかは人それぞれ。
「造る」に当たっては、拘りを持った使い手に合うことが
重要なひとつであると考えている。

アサヒヤ紙文具店さんのHPにもあるが、
枻(えい)出版社同様、2006年の秋、
フルハルターのお客様達を萩原さん、川口さんにお引き合わせした。
それが今回のオリジナルノート「クイールノート」の製造にあたり
どれ程役立ったかは判らないが、多少のヒントくらいにはなったのかもしれない。
それでは、画像でご確認ください。
はじめにマークから。
これまで何度も申し上げてきましたが、
私は、「マークは顔」と思っている。
このマークが萩原さん、造り手の思いを表している。
アサヒヤ紙文具店さんのロゴの一部である羽ペン(クイールペン)から
今回の「クイールノート」と命名されたそうだが、
クイールの入ったマークが可愛く、素敵だ。

e0200879_11342263.jpg


e0200879_11345539.jpg


本体をご覧ください。
e0200879_11355168.jpg


e0200879_11361691.jpg


e0200879_1136302.jpg


e0200879_11365823.jpg


e0200879_11371833.jpg


e0200879_11393657.jpg


e0200879_11394633.jpg


中表紙
e0200879_11405012.jpg


e0200879_11414312.jpg


e0200879_1142645.jpg


e0200879_11422518.jpg


クイールノート
 ● サイズ ( 縦 x 横 / 単位 = mm )
   外形寸法: 155 x 111
   本文寸法: 148 x 105
   (本文のサイズが正A6です) 厚さ: 15.5mm

 ● 本文紙: 満寿屋のクリーム紙
 ● 罫内容: 5mm方眼
 ● 罫線の色: ダークグリーン
 ● 本文の枚数: 120枚 (240ページ)
 ● バンド ・ しおり付き
 ● 表紙: ブラック・ボルドー・麻
 ● 販売価格: 3,360円

フルハルターで販売することはできませんが
三種とも実際にご覧いただくことは可能ですので
ご覧になりたい方はお申しつけください。
[PR]
by fullhalter | 2011-05-20 11:43 | 文具

M101N『トータス シェル ブラウン』について

M101N トータスシェル ブラウン(?)グリーン(?)も入荷して2週間少々が過ぎた。
調整を済ませお渡しした方、
送らせていただいた方、
ペン先を決める為にご来店くださった方、
実際にご覧いただいた方は、
「これはグリーンだね。」とおっしゃる方も多い。
何色に見えるかはその方の感覚。
モデルを好む、好まないもまた人それぞれ。
私にとっては、とても好きな姿、形であり、色、柄で、更にペン先のロゴ、やわらかさ、そしてニブポイントである。
では、4回目の撮影になりました画像、色、柄のアップからご覧ください。

まず、ブラウンが多いところから

e0200879_8502257.jpg


e0200879_8503297.jpg


ここからはグリーン
e0200879_8505939.jpg


e0200879_851842.jpg


更に、赤
e0200879_8513311.jpg


e0200879_8514293.jpg


ニブポイントもやわらかめで<BB>のポイントを造ってくれたことに感謝している。
実はこの101N復刻に際し、ペリカン日本の担当の方から、
「フルハルターさんは太いペン先の方がいいんですよね?」と聞かれ、
「出来ればBではなく、BBを造ってくれたら嬉しいですよ。」と言うと
「まだはっきりしていませんが、あるロット以上になれば、造ってくれる可能性はあるんですよ。」
「じゃ~、うちの予約は全部BBということで。」
そして、その後ロットがカバーされ、BBを造ってくれることになったという経緯があった。
では、その素敵なニブの画像をまたご覧いただきたい。
難しかったが、ニブポイントの側面と下面、前面のあら研ぎした画像とともにご覧ください。

e0200879_8522711.jpg


e0200879_8523714.jpg


全く研磨していないポイント
e0200879_8525962.jpg


側面のみ研磨したポイント
e0200879_8531927.jpg


更に下面、前面も研磨したポイント
e0200879_8541067.jpg




今週は店を休み、自宅でM101Nの研磨作業に集中している。
既に申し上げましたが、現在オーダー数全てではなく、一部しか入荷しておりません。

ペリカン日本の担当者に次回の入荷について確認したところ、判らないとのこと。
現在のペリカンの出荷状況を考えると、はっきり言えない心情はよく判る反面、ご予約いただいている方々に販売時期をお知らせすることは小売店としての私の責務です。
あくまでも私の推測ですが、次回の入荷は秋以降になるのではないだろうかと思っています。
予測が当たったならば、年内にお渡しすることがぎりぎり可能になります。

昨年のペリカン特別生産品三種は受注→生産。
世界各国からの受注にともない生産をしている。
一方、各国では小売店、代理店からの長期に亘る受注を管理し、ドイツ ペリカン社にその都度発注するという方式。
フルハルターでも数度に亘り発注出来たので、ご予約の方々の数量を確実に押さえることが出来た。
これが昨年のペリカン特別生産品の発注方式であり、生産方式である。

従ってドイツ ペリカン社もある程度の数量がまとまったところで生産を開始し、数回(?)に分けて生産している。
M101Nが「一部入荷」した理由はそれである。

前述の理由から、2010年6月6日以降にご予約された方々は次回入荷分から研ぎ出し調整をすることになってしまいました。
ここまでお待たせし、更にお待たせしなくてはいけないことは、私自身も非常に心苦しいですが、ここにお詫びとご報告をさせていただきます。
誠に申し訳ありません。
(次回の入荷分のお渡しになる方おひとりおひとりには、この後、個別にメールでお知らせいたします。)
[PR]
by fullhalter | 2011-05-13 08:49 | 限定品万年筆

M101N『トータス シェル ブラウン』について

e0200879_17392116.jpg


e0200879_17393497.jpg


e0200879_17394415.jpg


e0200879_17395389.jpg


e0200879_174057.jpg


M101Nは既に研ぎ出しを始めた。
基本的には予約の早い方からだが、ペン先の太さの決定や筆記角度の設定やら必要事項も多くある。
取りあえず、確実に決定がなされた方から研ぎ出し調整を済ませたいと考えている。
先週も申し上げた通り、ご予約をいただいている方々をグループ別に分け、直接お客様にメールする作業も始まり、多くの方々からご返信をいただいている。
「来店してから」という方、「過去のデータに基づいてペン先の太さは…」という方、ご要望はいろいろ。
いずれにしても、これからはしばらく研ぎ出し作業に専念しなければならない。
自宅での研ぎ出し作業日を設け、店でも接客以外の時間は極力101Nの作業時間に充てたいと思っています。
お客様にはご迷惑をおかけいたしますが、どうかこの作業が終わるまでご協力の程お願いいたします。

さて、今回の101Nの特徴を少しだけ申し述べたい。
姿、形はご覧の通りだが、私は個人的に最も好きな容姿。
また、トータスシェルが素晴らしい柄。
ブラウンというよりグリーンでは(?)と私は思うが、実際に見れば判ること。
人の感覚は千差万別で、あなたの目にはどう映るのだろうか。
人の感覚で好き嫌いに分かれることについて申し上げましたが、ペン先について少し。

先日いらしたお客様が、
「M101Nのペン先すごくやわらかいですって?」とおっしゃる。
「誰が言ってました?」
「この業界の方が」
「そんなにはやわらかくないんですけど、M800、M600、M400の現行製品よりはやわらかいですね。」と申し上げました。

何故、現行よりも、そして100の復刻、1931 1935よりもやわらかくしたのかは判らないが、確かにやわらかい。
ただ、人によっては、判らないくらいの違いかもしれないが。
26日に入荷して直ぐにそれを確認した私にとっては、大いに歓迎すべきことだった。
ここでペン先の拡大画像をご覧いただきたい。

e0200879_17405889.jpg


e0200879_1741712.jpg


また、ニブポイントを<BB>にして良かった。
<B>がどの程度の大きさなのか判らないが、<BB>の存在感はかなりである。
実際に研いだ結果、研ぎ師として充分満足出来る形状、美しさに仕上がった。
ペン先はそのロゴ、ニブポイントの大きさ、そして柔軟性何もかもが私にとっては予測を超えていた。
色違いでこれからも造り続けて欲しいモデル、それが『M101N トータスシェル ブラウン』である。
[PR]
by fullhalter | 2011-05-06 17:38 | 限定品万年筆