フルハルター*心温まるモノ

<   2010年 04月 ( 6 )   > この月の画像一覧

「Fugeeのしごと 16点の鞄展」8

今週の“Fugeeのしごと 16点の鞄展”は、第二回でご覧いただいた原皮と同じドイツの “カール・フロイデンベルグ”。
その時も申し上げたが、あの藤井さんをして「俺もこんな皮革を使えるようになったんだ。」と言わしめた皮革。
今回紹介する色はワイン。
このカール・フロイデンベルグ”のワインは私に深くかかわり、人生を変えた皮革である。
そのことは次回申し上げるつもり。

鞄と金具は切っても切り離せないもの。
万年筆に例えれば、本体とペン先。
本体が持ちにくければ、どんなにいいペン先がついていても書きやすくならない。
逆もまた真なり。

原皮が良くとも金具が悪ければいい味わいにはなれないし、逆もまた。
そして更に、ひとりひとりの好みで良い、悪いというより、好き、嫌いとなる。

鞄の金具は大量に使われるものではない為に、良い金具に巡り会うことが非常に困難な時代。
鞄造りをしている人々の悩みの種であろう。
流石と、皆さんも思われるだろうが、そんな状況の中藤井さんは自分が使いたい金具がなければ、「自分で造るしかない」と、金具まで手造りしている。
これぞ“藤井イズム”である。

藤井さんと初めてお会いしたのは、古山画伯の自宅の庭で開かれたバーベキューパーティー。
画伯の鞄コレクションを見せていただいた時に、「こんないい金具はもう手に入らないんだよね。この金具は凄く魅力的だ。」と言われた。
その言葉が今でも脳裏に焼き付いている。

今回のドイツ “カール・フロイデンベルグ”/ワイン ボストンの金具は藤井さんの手で造られたもの。
そんな視点でじっくり見て欲しい。

e0200879_14321620.jpg


e0200879_14323486.jpg


e0200879_14324295.jpg


e0200879_14325170.jpg


e0200879_14334868.jpg


次回は、“Fugeeのしごと 16点の鞄展”の16作目。
私の鞄です。
その鞄を注文した経緯と、出来あがってから私の人生を変えてしまったことを詳しく申し上げるつもりです。
[PR]
by fullhalter | 2010-04-30 14:30 | 私の好きなもの

「Fugeeのしごと 16点の鞄展」7

藤井さんのお店で「カバ」の原皮を見た時、とても魅力的だった。
息子たちの目にも同じように映ったようである。

2006年、古山浩一画伯著 『万年筆の達人』出版記念パーティーの会場で、藤井さんとそのスタップだった小松さん(現在は銀座で鞄、靴の製造販売 “クレマチス”の共同経営者)に向かって私は
「カバ、いいですね。何かズタ袋的な鞄に合いますよね。」と、言ってしまった。
それに対してお二人は、
(何言っているんだ。あんな貴重な、高価な味わいのある皮革をズタ袋だと。)と思っているように見えた。
思い過ぎかもしれないが。

今でも鞄を見た時、私にはそれがどんな種類に属するのか、何と呼ばれているのか判らない。
(アタッシュ、ボストン、ブリーフ、トート、ドクター等々…。)
カバの皮革の風合い、味わいから、ガッチリと造られた鞄よりもやわらかい形の方が絶対似合う、と思っている。
何と呼んで良いのか判らない私は、それを「ズタ袋」と言ってしまった訳で、専門家や鞄をよく知っている方からすれば、違和感を感じる言葉だったかもしれない。
カバ=ズタ袋として、今でも私の心の中に残っている。

今週はそのカバの鞄である。
これからご覧いただく2点の鞄は、今の私にとってもやはり、ズタ袋的な種類に入るものである。
画像をご覧になれば、私の無知さや、表現力の乏しさがお判りいただけると思う。

1点目は、和服に会わせる為のバッグで、依頼主は必ずどこかに亀甲模様を入れて欲しいと要望されるそうだ。

e0200879_142261.jpg


e0200879_14221567.jpg


e0200879_1422252.jpg


e0200879_14225537.jpg


e0200879_1423599.jpg


2点目は2006年12月 枻(えい)出版社「Real Design 6」に Fugeeのお散歩バッグとして紹介されている。
以前に藤井さんの紹介でいらしたお客様が、ある日また来られた時に肩から下がっていてびっくりした。
「あれ、そのバッグ藤井さんのページに載っていたカバの…。」
「どうぞ、見てあげてください。」
そんな経緯のバッグです。

e0200879_14233249.jpg


e0200879_14234093.jpg


e0200879_14234964.jpg


e0200879_14235895.jpg


e0200879_14241766.jpg


作品展の作品も残りは2作。
来週は、ドイツ カール フロイデンベルクのボックスカーフ/ワインのボストンバッグです。
[PR]
by fullhalter | 2010-04-23 14:17 | 私の好きなもの

M101N『トータス シェル ブラウン』について

ペリカン日本から先週ご案内した『Pelikan 101N tortoise-shell』の正式名称が届いた。
『M101N トータス シェル ブラウン』

改めて、『M101N トータス シェル ブラウン』をご予約くださった皆さまに厚くお礼申しあげます。
少しだけ気になったことがありましたので、再度の確認をしていただきたいと思います。

姿、形、色、柄はまだはっきり判らないが、以前の101Nと大きく違うことはないだろうと申し上げました。
その下に、【参考までに】として、1930年代の101Nの画像を掲載しました。
その画像をご覧になって、同じものが出来ると思った方が居られた様に思います。
文面でも申し上げた通り、当時とは使われている素材も違いますので、特に色、柄は全く同じにはならない筈です。

現在ペリカンが採用している素材で造られれば大きな違いはなく、私にとっては大いに歓迎出来るものになる、と確信しています。

e0200879_13493923.jpg

[PR]
by fullhalter | 2010-04-16 13:48 | 限定品万年筆

M800『ブルーオー’ブルー』印刷物 

e0200879_13413065.gif


これまでフルハルターのお客様から
「どうして800系の限定品が出ないの?600系の都市シリーズ・史跡シリーズばかりで。800系が欲しいよ。」と言われることが多かった。

800系では過去には神話シリーズの「四神」に「麒麟」。
その系統では各国からの要望に応じて造られた。(例えば「オーストリー」、他に何種か)
私が大好きな「ダイダラス イカルス」も同じである。
これも大好きな「ハンティング」に 珍しいスターリングそのままの「シャルロッテ」。
最近では、「レッド トレド」に「イエロー トレド」。
螺鈿の「旭光・月光」、沈金の「桜舞・紅葉」。
それぞれスターリングシルバーを使ったモデルやトレド系、他に日本の伝統を生かした加飾。
800のままで造られた製品としては、スケルトンで「グリーン」(このモデルはフルハルター開業前かも)に、「ブルーオーシャン」。
直近では、「M800 デモンストレーター」。
またキャップと胴軸に特別の色や柄を使い、更に胴軸に24金のプレートを付けたウォールストリートとゴルフクラブを配した「ゴルフ」。
上記申し上げた通り、多くの800系限定品や特別生産品は造られてきた。

ただ、私もフルハルターのお客様の多くも何を望んでいたかと言えば、M800のまま、ペリカンの得意な色、柄で愛着の持てるものであり、持っていて嬉しく、楽しくなるものであった。
更に、この点も同じくらい大切なことで、求められる範囲の価格であること。

「101N tortoise-shell」の復刻を一番望んでいたのだが、その次に望んでいたのがM800系で、上記を満たしたモデルである。
それが今回実現する。

「M320 K320 ルビーレッド」(7~8月 販売予定)
「101N tortoise-shell」(秋から暮れ 販売予定)
そして、今週の「M800 ブルーオー’ブルー」(夏から秋 販売予定)
半年間で3モデルの特別生産品、困った、本当に困った。
資金をどうするのと思っている人も多い筈。

M400SE(茶縞)の時と違い、上記3モデルはフルハルターでは予約を済ませ、商品を確保した。
フルハルターも大変だが、これは商売。
私は自分が好きなモデルがあれば、目一杯仕入れてしまうのが開業以来の常。

でも、皆さんにとって半年間で3つの特別生産品。
「悩み多きは物好きの常」、大いに悩んでください。

では、今週のご案内
『M800 ブルーオー’ブルー』(ブルーを幾重にも重ねたように見える模様)
ペン先:M800に同じ
価格:55,000円(税抜き)位を予定

これもまだ実際に見ていないので何とも申し上げられませんが、私のカンでは好きになれるモデルと信じています。
[PR]
by fullhalter | 2010-04-16 13:39 | 限定品万年筆

ペリカン101N復刻

過去から現在までの万年筆で 姿・形・色・柄が最も好きなモデルは、
『Pelikan 101N tortoise-shell』と『MONT BLANC 142/144/146緑縞と灰縞』である。
特にPelikan 101Nは、絶妙な姿・形、更にtortoise-shellの色柄はたまらない。
東の横綱であると、私は思う。

1940年代終わりから造られたMONT BLANCのマイスターシュトックは、完成されたフォルムとバランスにおいて非の打ちどころがない。
ただ、私は何故かPelikan tortoise-shellや茶縞に惹かれる。
それも、ひどく。

tortoise-shellやmother of pearlは、私が最も信頼する方のデータによれば1934年から造られ始めた。
1950年から製造が始まった400もbrown/tortoise-shellと書かれていて、私が茶縞と呼んでいるものと同じである。
Pelikanの代表選手と言えば、過去から現在までblack/green 緑縞が定着している。
グリーン好きの私だが、Pelikanの万年筆についてはbrown/tortoise-shellが圧倒的に好き。
たまらなく好きである。
姿・形、特に色・柄においては、Pelikan tortoise-shellに勝るものはない。

そんな思いを持ち続けている私が、2003年このHPで『ペリカン100茶縞復活嘆願』の署名活動をした。
モデルナンバーに詳しくない私は100茶縞としてしまったが、101N tortoise-shellが正しかったようである。
(まあ、私にとっては100でも101Nでもナンバーなんてどちらでもよくて、あの形、色、柄なのである)
同じ思いを持つ同志74名の方々から嘆願のメールをいただき、101N tortoise-shellの画像とともにペリカン日本に届けた。

あれから7年も経過し、皆さまも諦めたり、忘れていたかもしれない。
ところが、ペリカン日本では折に触れてドイツに復刻の願いをし続けていてくれた。
これも皆さまの熱意があればこそ、と自負している。

フルハルターのお客様の多くは、
「何故茶縞を造らないのだろう。造れば売れる筈なのに。」と言われる。
そんな時に決まって私は
「売れるものを造らない訳ないじゃないですか。売れないんですよ。」と申し上げてきた。
造って欲しいと一番願っている私が。
よく聴いてみると、ヨーロッパ、アメリカ、そして日本、それぞれのマーケットで好まれるものは違っていて、茶縞は日本でしか要望していないらしい。

そんな中で、101N tortoise-shellが特別生産品として秋から年末にかけて発売されると言う。
今、私の心は躍っている。
本当に復活されるのである。
ペリカン日本の方々のねばり強い交渉と そのきっかけを作ることになった署名をくださった皆さまに心から感謝申し上げます。
本来なら署名をくださった皆さまのお一人、お一人に感謝の思いとご案内をしなければと思うのですが、7年という時の経過はメールアドレスの変更の可能性、また昨今の経済状況を考えまして個人の方々へのご案内は止め、このHPのご案内で代えさせていただきます。

さて、仕様、価格等々ですが、以前に発売された1935緑、青が税抜き98,000円だったのでその位であれば、と思っていたのですが、その半額の5万円前後と聞いています。
ここのところのペリカンの価格設定から推測してそんなに高くしないのでは、と思っていたのですが、この価格には驚いています。
多くの方々にお求めいただける価格設定と喜んでいます。

仕様についてですが、おそらく姿、形はほぼ同じであろう、と思いますが、色、柄は当時でも1本、1本違っていましたので個体差がある筈です。
素材は、現在ペリカンが使用しているものになるのでは、と思いますが、私にとってはそれがベストの選択と思います。
まだ姿、形、色、柄、価格もはっきりしていませんが、上で述べたことと大きく変わることはない筈です。
発売は半年以上先とはいえ、特別生産品ですのでご要望がある方は「ペリカン101N復刻の予約」としてメールで予約してください。

では、参考までに1930年代の101Nの画像を。

e0200879_1331414.jpg


e0200879_13314920.jpg


e0200879_13315917.jpg


e0200879_13321191.jpg


e0200879_13322045.jpg


e0200879_13322810.jpg


e0200879_13323833.jpg

[PR]
by fullhalter | 2010-04-09 13:30 | 限定品万年筆

「Fugeeのしごと 16点の鞄展」6

“Fugeeのしごと 16点の鞄展”も今回で12作品をご覧いただくことになる。
11作品目はベルギーの皮革で、私が大好きなワイン。
12作品目はブライドルレザーで、“これが藤井さんのスタンダード”と私が思っている鞄。

なお、ベルギーの皮革は16作品の全てを紹介した余韻として17作品目を…と今考えている。
その時この皮革の私なりの感想を申し上げるつもりだ。
では、ベルギー産皮革のアタッシュケース。

e0200879_13254972.jpg


e0200879_1326046.jpg


e0200879_132692.jpg


e0200879_13263229.jpg


次に、ブライドルの鞄を。
この鞄の持ち主には2月27日(土) 偶然に会場でお目にかかった。
e0200879_1327018.jpg


e0200879_1327984.jpg


e0200879_13272086.jpg


e0200879_13273161.jpg

[PR]
by fullhalter | 2010-04-02 13:24 | 私の好きなもの