フルハルター*心温まるモノ

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「4本のヘミングウェイ」出版中止

ついに古山画伯の「4本のヘミングウェイ」のワールドフォトプレスからの出版が中止された。
残念、無念である。
古山さんのサイト 「出版断念の経緯報告」 を見ると腹が立つ。
以前お会いした時、
「グリーンアローから出版した後多くの方々と会い、更に取材を重ねたんだけれどその中には年齢も高く、仕事をいつまで続けられるかという人が居るんだよね。何とかその人達が仕事をしているうちに出したいんだよね。取材だけで活字にならないと俺までいい加減な奴になっちゃうよね。」
と言って居られた。
その気持ち、私にはよく判る。

多くのお客様から
「どこにも無くて入手出来ないんだけど、いつ出るの?」
と聞かれる。また
「あれは文化そのものだよね。」
という声も。
何とか出版出来る様、私に出来ることがあれば何でもするつもりである。
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by fullhalter | 2005-01-28 12:57 | 万年筆について書かれた本

ARMAGNAC

「今度フランスに行ったら、森山さんの生まれた年1945年のアルマニャックを土産に買ってくるね。」
と<宝積>の時の主人公慶太さんから言われていた。
「ラベルにフルハルターも入れられるんだよ。」
それを、それをだ、22日にいただいた。
ラベルを見ると、”1945”も”FULLHALTER”も、更に、”Nobuhiko MORIYAMA”まで入っているではないか。

当たり前だが、今年私と同じ60才である。
「こいつはどんな人生を歩んできたのだろうか。何を見てきたのだろうか。何を聞いてきたのだろうか。」
二次大戦から開放され、希望に満ちた人達が思いを込めて樽に詰められた奴らのうちの一人が今自分の目の前に居る。
60年も静かな人生を歩んできたこいつを何時開けたらいいのか。
「それが問題だ。」

ビビるだろうな~。手が震えるだろうな~。
俺の人生を終わらせるような気になるだろうか。多分、
「どんな味だ、おめ~は」とワクワクするだろうと思うのだが。

一人では飲みたくない。
多くの人と分かち合いたい。
感動を共に出来る人たちと飲みたい。
そんな日はいつなのだろうか。
今から楽しみである。では、画像を。

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12月10日にご紹介した1927年樽詰めのアルマニャックと並べてみた。
今年で78才と60才である。

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少し遊んでみた。
78年生きてきたアルマニャックを通した光が美しかったので。

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by fullhalter | 2005-01-28 12:49 | 私の好きなもの

うさぎ・花・唐草

『夢舟の作品達』第三回は、同じく万年筆への絵付け。
スターリングシルバー軸に うさぎ・花・唐草を描いていただいた。

これをお願いした時は、象眼的なものが出来ないかと銀軸を選んでお願いした。
皆さんの目にはどう映るだろうか。
夢舟さんの作品には言葉はいらないので、早速画像をご覧いただこう。

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2000年の作品。
前回、前々回の1998年から2年後の作品で、1998年は夢舟さんが万年筆に蒔絵を施した最初の年である。
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by fullhalter | 2005-01-21 11:28 | 夢舟の作品達

モンブランNo.78 

1960年代のモンブラン。いいなあ。
今回は私はあまり好きでないボールペン。

ボールペンは書いていて楽しくないが、ボールペンでなければ使えない場合もある。フルハルターでは宅配便・ゆうパックの送り状である。そんな時はパイロットの1.6mmの極太芯を使っているのだが、これはボールペンとしては例外で、書いていて楽しさがある。線の強弱が結構出せる。Kings Buue さんがこれにはまった。
もっと仲間を増やしたい気がするのだが、いかがか。

さて、さて、モンブラン1960年代ボールペンNo.78に移ろう。
これは先週、先々週のNo.74・No.72とセットになる金張りのボールペンで、今は造られていないレバー式である。このレバー式は体裁が悪いということで、今は全てツイスト式に変更された。
体裁が悪いかどうかは、個々の感性であるから触れないが、芯出しはレバーを下げるのでワンタッチ、使いまわしは楽である。
また芯を出したままポケットに入れると自動的に芯が引っ込み、ワイシャツをインクで汚すことがないという便利さがあった。それでは画像をご覧いただこう。

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【 製品仕様 】
キャップ・クリップ: 金張り
胴軸: 樹脂
方式: レバー式
太さ: キャップ:10.7mm 胴軸:9.8mm
長さ: 127.7mm 
重さ: 16.1g
ボディの色: 黒・赤・緑・灰 4色

■ 製造年代:  1962~69年
■ 最終販売価格: 1975年2月   ¥9,000 
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by fullhalter | 2005-01-21 10:50 | マイコレクション

茶の梨子地に葡萄の絵付け

始めて山崎夢舟さんに絵付けをしていただいた万年筆のもう1本である。
1998年 先週の『宝尽し』と一緒に出来上がった作品。

茶の梨子地に葡萄の絵付けで、これは私の要望ではなく、2本同じ『宝尽し』では芸がないと夢舟さんがご自身で選んでくださった絵柄である。
言葉ではなく、画像をご覧いただこう。

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by fullhalter | 2005-01-14 10:32 | 夢舟の作品達

モンブランNO.72 

1960年代に造られたモンブランは私にとって「最も思いの深い」製品達である。
私がモンブラン日本総代理店に入社したのは、1977年。
当時の修理部門、アフターサービスセクションである。まだ多少60年代の製品も残ってはいたが、修理に戻って来る製品達には60年代の製品達が多かった。修理をすればする程、思いの込められた製品達であることを実感させられた。

1979年にモンブラン社への第一回出張で50歳代の社員の方々と親しく話す機会を得た。親しく話すと言っても独語も英語も出来ない私は通訳を通してではあるのだが。ただ彼等の表情を見ていると、モンブランに対する愛が溢れ、自分の仕事に対する妥協のない哲学がある人達だということがすぐに判った。
こんな人達が設計し、試作し、造り上げた製品達に悪いモノなどあろう筈がない。そんな人達が造った1960年代の製品達である。

ケーズファクトリーの”ワイルドスワンズ”ではないが、製品がもの語り、更にそれらを造った人達の人柄に触れることにより、より一層の愛情が生まれるのであろう。

今回のNO.72は先週のNO.74よりもひと回り小さな万年筆。このモデルはワイシャツのポケットに差しても、邪魔にならない。使う用途によってNO.74とNO.72を使い分ければ、この2本で充分に用が足りるのではないかと、私は思う。
では、先週と画像上は変わらないが、我慢してみて欲しい。

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先週のNO.74と今週のNO.72のMONTBLANCの刻印を比較してみよう。少し、いや大分違うことが判るだろう。同じ金張りキャップのこれらのモデルも古い、新しいがある。

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左が先週のNO.74 右が今週のNO.72の刻印。
NO.74の方が新しい刻印だが、NO.74でも古い刻印のものもある。
最後にNO.74とNO.72の大きさの違いを画像でご覧いただく。
色により大きさの違いを感じていただくことを防ぐ為、私の好きな緑色にした。

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【 製品仕様 】
キャップ・クリップ: 金張り
胴軸・首軸・尻軸: 樹脂
ペン先: 18金
太さ: キャップ:12.0mm 胴軸:11.7mm
長さ: 129.5mm 筆記時:144mm
重さ: 17.6g
インク吸入量: 1.4CC
ボディの色: 黒・赤・緑・灰 4色

* NO.74もそうなのだが、長さ・重さは個体差がある。

■ 製造年代:  1960~69年
■ 最終販売価格: 1975年2月   ¥16,000 
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by fullhalter | 2005-01-14 09:34 | マイコレクション

宝 尽 し

私は何故か子供の頃から”人が造るモノ”に惹かれた。
その中のひとつに『漆・蒔絵』があった。

今から20年位前だったろうか。
当時のモンブラン日本総代理店ダイヤ産業の社長が知人の紹介でNO.149に、京都の蒔絵師の蒔絵を施した。ダンヒル ナミキは知っていたが、余りにも遠い世界。149の蒔絵を見た時に、
「いやー蒔絵はやっぱりいい。」と改めて実感させられた。
それ以来、蒔絵を描いてもらいたいという思いがあった。
もう10年近く前になると思うが、年配のお客様から名刺をいただいたら、加賀の漆器業の方だった。その方に、
「万年筆に蒔絵をしてくれる方をご存知ないですか?」と尋ねた。

それから2~3年経って絵付けをしてくれたのが、山崎夢舟さんだった。
今でも加賀の漆器業の方とお付き合いさせていただいているし、夢舟さんとも1年に1~2回お会いしている。
いい仕事をされていると、私は思う。

そこで夢舟さんと相談して、今年からこのサイトで”夢舟の作品達”を常設し、皆様に夢舟さんの作品をご覧いただくことにした。第一回の今回は私が始めて絵付けしていただいた『宝尽し』をご紹介します。

残念ながら、メーカー品の万年筆の為に全体をお見せすることが出来ない。また販売も出来ないが、それぞれの部分のアップをご覧いただきたい。

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by fullhalter | 2005-01-07 13:21 | 夢舟の作品達

モンブランNO.74 

モンブランNO.74は、マイコレクションPart IIの30「モンブランNO.14・NO.74」で、既にお見せしたが、今回はその仕様等含め、もう少し詳しく紹介する。

マイコレクションPart IIは、このサイトをご覧いただいている皆様の中で興味はあるのだがよく判らないという方々に、モンブランに在籍した者として古いモンブランを画像と仕様等を紹介してカタログ代わりにしていただければと思い、紹介している。

さて、モンブランNO.74だが、既に申し上げた通り1966、67年当時、月に4日の休み、勤務8:30~18:00の大学時代の私の1月のアルバイト代と同じ15,000円だった。
今に換算するといくらになるのだろうか。
それ程高く、手も足も出ない”高嶺の花”だった。

NO.74は金張りキャップに樹脂の軸だが、同時代にペリカンはNO.500 パーカーはNO.51・NO.61 シェーファーにも同じような仕様の万年筆たちがいた。この金張りキャップはどのメーカーのモノも柔らかく、優しく目に映る。金張りよりも金無垢、というより張りより無垢の方がいいに決まっている。
だが、無垢は、特に金無垢は余りにも高すぎて買えない。せめて柔らかく、優しい張りが心の中で求められる最高峰だった。
今、中古品とは言え、金無垢のNO.94を手に入れている方が身近な人達の中で、3人もおられた。「日本も豊かになったものだ」を実感させられる。

このモンブランNO.74がなぜ「最も完成度が高い万年筆」なのか、私なりに理由を申し上げる。

1.そのフォルムの優しさ、美しさ。
2.キャップ・クリップの金張りの堅牢さ。
3.使用目的を選ばないその太さ・長さ・重さ。
4.インク吸入量の多さ。
5.私にとって今でも修理の可能性が大きいこと。

これにはそれぞれ異論もあるだろうが、ここは私の”思い”である。
いい万年筆である。では、画像を。

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【 製品仕様 】
キャップ・クリップ: 金張り
胴軸・首軸・尻軸: 樹脂
ペン先: 18金
太さ: キャップ:12.4mm 胴軸:12.2mm
長さ: 136.3mm 筆記時:155mm
重さ: 18.9g
インク吸入量: 1.8CC
ボディの色: 黒・赤・緑・灰 4色

■ 製造年代:  1960~69年
■ 最終販売価格: 1975年2月   ¥17,000 
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by fullhalter | 2005-01-07 12:36 | マイコレクション