フルハルター*心温まるモノ

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ゴールドファイル セカンドバッグ

古山さんのブログでオマスが廃業し、自分のオマスを調べたが、
思ったより少なく、残念な思いをしたことが私には伝わってきた。

私もこの業界にお世話になってすぐの頃、ラーメンマークのキャップリングが面白いと思い、
営業の人にお願いして何本か買い求めた。

ブログではミロードは持っているとのことだったので、
「35年以上前だと思うけど、ジェントルマンと1930と刻印されているものを買って持っているけど、いる?」
と電話したところ、
「どっちも持っていないけど、何と物々交換する?」
「いや、40冊の4本のヘミングウェイとの交換だから・・済んでいるからいいよ。」
ジェントルマンは細字なので研ぎは出来るけど仕上げは無理だろうと伝え、1930とともに送った。

「あの2本、いやにピストンの動きが軽いけど、手を加えたでしょう?」
「いや、全然。あいつらモンブランの奴のところに来たので自分で動きを良くしたんじゃない。」
と言って笑った。
無理かと思った仕上げもそれなりに出来て送ったら、
「オマスの中で一番書き易いよ。」

これからが今週の本題で、
古山さんがその物々交換として今は日本の会社がブランドを買ったドイツの皮革製品の老舗、
「ゴールドファイル」のセカンドバッグ黒の未使用品が送られてきた。

皮革は「オックスフォードレザー」(ドイツ牛タンニンなめし最高のもの)だという。
実は十数年前にお客様が持っていたバッグを見て、
「その色いいですね。」と言うと、
「何かと交換してもいいですよ。」
古山さん以外で物々交換したのはこの方だけで、更にその後同じゴールドファイルの旅行鞄と
未使用のハンドバッグも物々交換した。
後日、お見せするつもり。

ではその時の古山さんの手紙から
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ゴールドファイル黒セカンドバッグ
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中に入っていた説明書、プライスリスト
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私がお客様と物々交換したゴールドファイルバーガンディー(長財布付き)
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二つ並べて
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ともにゴールドファイルの布袋もあるのでその画像を
(上が古山さんの黒、下がバーガンディー)
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因みに、セカンドバッグ二つは必要ないので,
古山さんからいただいた黒をこれから私が使い、バーガンディーは19日に会った弟にあげた。
これで二つとも使うことが出来るので良かった。
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by fullhalter | 2016-03-25 13:44 | その他

贈り物

14日だったと思うが、古山さんから電話で、
「あのさ~、ドゥーニー&バークの鞄、森山さん好きって言っていたよね?」私は、
「いや~、判らないな~。」と言った。

私自身は、ブランド名を言われても判らない程、鞄には全く詳しくない。
ただ古山さんがお持ちの、そのブランドの鞄を好きと言ったに違いないとは思った。
18日に店にいらして、DOONEY&BOURKEのショルダーバッグを
「これ、プレゼント」と言って渡してくださった。

「ほぼ未使用で、昔造られたものなので、皮革が厚くていいんだよね。」
今では造られていない、と思われる程厚く、本当にしっかりとした皮革で造られていて、
素晴らしい鞄である。

自宅に持ち帰ると、モノに興味が薄い女房が、珍しく「いいバッグ」と言った。
(おまけに、あのコートを着た時に持ちたいなどと言う)

実は8、9年前にも同じことがあった。
やはり古山さんが店にいらした時、
「これ」と私に差し出したのが、信三郎帆布の手さげだった。
「何?」と聞くと、プレゼントということだったのだが、
私は人からものをいただくことが苦手で、その瞬間迷惑そうな表情だったに違いない。
見ると、紫。
好きな色だったのでいただいた。

持ち帰ると、ものが増えることを何より嫌がる女房が、
一目見て、いいバッグと言った。
以来、近所の買い物にほぼ毎日のように使い、今ではかなり味が出ている。
この手さげがダメになっても、また信三郎帆布を買うつもりだと言う。

この話を伝えると古山さんは、したり顔で「そうだろう」と…。
私という奴は、本当に失礼な奴、自分自身で実感し、反省している出来事だった。

では、そのDOONEY&BOURKEの鞄をご覧ください。
(おそらくは20年以上前に造られたものだと言っていた)

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蓋を開けると見える刻印。
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内部側面に付いているタグ、これが付いているものは古いと言っていた。
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ギャランティーカードまで中に入っているということは、ほぼ未使用と思う。
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サイズ: 26cm×21cm×10cm
丁度よいサイズです。


次はオルタスの小松さんからの贈り物です。
21日に小松さんが店を訪ねてくださった。
その時に、
「これ、受け取ってください。」と手提げ袋を差し出した。
袋から出し、包装紙を外して、もの凄く驚いた。
「BLACKADDER」の「COGNAC BRUGEROLLE Grand Champagne 1993」のラベル。
Bottled December 2014
Bottle no five of 134 だったから。

私では買う決断など出来ない程の価格であろう。
「1993」は、私が店を始めた大切な年であることから小松さんが選ばれた筈で、
それがもの凄く嬉しい。

数少ない、心から尊敬できるお二人からの贈り物に、心がほっこりする年末になりました。
では、その「グランシャンパニュー コニャック1993」をご覧ください。

外箱から
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このラベル、素敵だと思いませんか。
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素敵な贈り物を並べて。
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古山さんはずっと前に私が好きと言った鞄を忘れずに、これを森山にと思い続けてくださり、
その気持ちが本当に嬉しく、小松さんは開業の年に合わせて、とてつもなく高価なコニャックを。
お二人の思いの込もった贈り物で、歳を越す喜びを皆さんにお分けしたい。

一年間、ありがとうございました。
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by fullhalter | 2015-12-25 16:39 | その他

開業記念日

モンブランの輸入元を退職したのが、1993年8月31日で、
同年10月30日に万年筆の専門店「フルハルター」を開業した。
10年間は絶対に続けるとの強い思いを持ち、
薄氷の張った池に飛び込んだのが22年前の今日だった。

9年目位から万年筆屋として生きられる状況になったのだが、
その最大にして唯一の要因は、このホームページが出来たことだった。

少しずつ、「万年筆が欲しい」という方がアクセスしてくださり、
直接店を訪ねてくださるようになった。
ホームページが出来ていなければ当初の10年で廃業していたことは間違いない。

そんな私も3年位前から
「母指CM関節症」という両手親指付け根の痛みに襲われる状況になり、ゆっくり、じっくり進行し続けている。
そんな状況ではあるが、今日から23年目を迎えることが出来た幸せを感じている。


大きな区切りの年である10周年には、「10周年記念万年筆」を発売することが出来た。
私は奇跡だと今も思っているが、ペン先の刻印を自分自身の手で打ち込むことなど
どう考えても不可能なことをその時に係って下さった方の強い、強い後押しがあって初めて実現した。
今後二度は不可能であると確信していたからこその奇跡だと。

では、その時に造った「フルハルター10周年記念万年筆」の画像です。

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花梨のコブ部を使ったペンケースに大正時代に織られた布の袋。
更に10g超の純金のプレート。余談だが、
「こんなものは付けなくてもいいからもっと安くしろ」との声も聞こえてきたが、
今となってみれば、売れば5万円弱になる。
付けて良かったでしょう。


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これが私自身の手で打ち込んだ刻印。
「こだわりだね。」との評価もあるかもしれないが、
デザイン、大きさを変えて6つの刻印を造った。
言い換えれば、ただのバカ。



次に20周年。
ケーズファクトリーさんとオルタスの小松さんにお願いして造っていただいた
革小物と鞄をご覧ください。


初めに3本差しペンケース
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長財布は縦に紙幣を入れるタイプで、私が少々こだわったところ。
マークは私の最も好きなテッセンの中でも最も好きな一種をデザインした。
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これが小松さんに造っていただいた鞄で、もの凄く気に入っていて、
ご覧になった多くの方々にも感動していただいている。
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このマークは長財布と同じに見えるかも知れないが、
実は手書きの違うものを渡して刻印を造っていただいている。
お判りだろうか。
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by fullhalter | 2015-10-30 14:28 | その他

「フルハルター20周年祝いの会」

珍しく12月14、15、16日と三日間続けて集いがあった。

14日は10年以上続いている親しい方々との忘年会。その会で、
「明日、代官山の蔦屋で森山さんのトークショーがあるんだ。」と名古屋の方から話が出て話題になった。
「珍しいね。森山さんがトークショーに出るなんて。」と言われた。
皆驚いたようだった。
「騙されたんだ、趣味文の編集長、清水さんが年末の挨拶に見えた時、古山さんの絵も置いてトークショーがあるので
森山さんも出てくれませんか?」と。
「いいけど、俺は相槌を打つくらいでいいんでしょう?それならかまわないよ。と気軽に言ったんですよ。
でも最後のメールに書かれていた当日の内容を見て、そこで初めて気づいたのですよ。」

15日は代官山、蔦屋でのトークショー。
14日の集いに来られた方も3人来られ、約2時間のトークショーも無事終了した。
その後、ワインを飲みながら古山さん、枻(えい)出版社の3人と私で楽しいひと時を過ごしたのだが、
「またトークショーやりましょうよ。」
「ふざけんな。もう騙されねぇ~ぞ。今回でしっかり学習したから。」
68年間生きてきて、最初で最後の貴重な体験だった。

さて、16日の集いである。
「趣味の文具箱Vol.27の取材依頼で古山さんと副編集長の井浦さんが来店されて、その後食事をした。
フルハルター20周年記念の鞄を見た古山さんが
「何これ!すげぇ~鞄だね。小松ちゃん森山さんとこの20周年ということで凄く力が入ったんだろうね。こんな造り方できねぇ~よ。この造りなら倍の価格だよ。」
「じゃ~、今度小松さんに会って直接聞けば。」ということで決めた日は9月だったが、台風で流れてしまい、
今回の16日になっていた。
小松さんが知っているうなぎ屋さんで古山さん、小松さん、清水さん、井浦さんと私、5人でとても楽しいひと時だった。
このあたりのことは、古山さんのブログで既に紹介されているので、興味のある方はご覧になってください。

2010年に枻(えい)出版社から『カバンの達人』著者古山浩一で、出版された中に小松さんのページがあり、
「幻のケンサキ3号」の絵がある。
その鞄がもの凄く気に入って、
「20周年の鞄、あれいいと思ったんだけど。」と古山さんに話したら、
「造ればいいじゃん。」
ただ今回は少しカジュアル的に柔らか目の皮革を使いたく、「あまり他にはないデザインで。」ということを併せて小松さんにお願して出来上がり、古山さんを驚嘆させる結果となった。

そのことを覚えていた古山さんが、16日の会は「フルハルター20周年祝いの会」としてくれ、プレゼントしてくれたのが、
その原画である。
嬉しかった。
では、本と原画の画像をご覧ください。

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原画には、「FULLHALTER 25周年 ORTUS バッグ」と書き加えられていた。
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by fullhalter | 2013-12-27 09:15 | その他

『男を磨く』

ギャップ・ジャパンからガイドブックシリーズ25 『男を磨く』が発売されている。
いつだったかは定かでないが、ギャップ・ジャパンから電話で「取材をしたい」との話があった。
平日の10時に来てもらい、小一時間話をさせていただいた。

その掲載誌が先日送られてきたのだが、内容がなかなかのもの。
ほぼ職人仕事で、鞄・靴・スーツ・ワイシャツ等々、興味深いものばかり。
“NEW STANDARD”として「満寿屋のMONOKAKIノート」も出ている。
ページを進めてゆくと、“誂える”にはスーツ、ワイシャツに続き、「CLEMATIS」の小松さん、高野さん。
そして、「Fugee」の藤井さん、金原さんが。
嬉しい限りである。

“小物にこだわる”でフルハルターが紹介されている。

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                         このトートバッグ、古山さんが「いいよ」と言っていた


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by fullhalter | 2010-11-12 09:41 | その他

GENROQ

夢舟さんが4ページにわたって掲載されている「GENROQ」2010年7月号が送られてきた。
ライターは夢舟さんを忠実に表現している内容の文章を書いている。
夢舟さんに興味がある方は是非読んで欲しい。
では、少しだけ画像を。

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by fullhalter | 2010-06-04 15:10 | その他

アサヒヤ紙文具店

7月3日(木) 午前10時頃に枻(えい)出版社の若手男性社員が訪ねてくる予定だった。
朝のニュースはテレビ朝日をつけているのだが、そのニュースの後、地井武男の「ちい散歩」が月~金 オンエアされている。

「今日は久が原です…」
その時、あのアサヒヤさんが絶対に出ると、直感した。
直ぐにビデオのセットをして枻(えい)出版社を待った。
清水編集長も一緒に来られて「万年筆の達人」第二刷を届けてくださった。

さて、そのアサヒヤ紙文具店だが、このHPでも以前紹介したことがある。<システム手帳 リフィール>
満寿屋の川口さんとも仲がよく、川口さんがフルハルターを訪ねてくださったのは、アサヒヤの萩原さんの紹介だった。

川口さんから、
「アサヒヤさん改装するんですよ。」と聞いていた私は、
「じゃ~、どう変わったか、改装前と後、行ってみよう。」と言いながら、極端に出不精なので、行かなかった。

アサヒヤ紙文具店の萩原康一さんは、生来の「モノへのこだわり」を持った人。
以前、パイロットさんがペン先調整を教えてくれればと言われたので、
「何もパイロットじゃなくともいいじゃない、俺が教えるよ。」と、言った。
私の持っていたペン先を数枚差し上げ、ペーパーで削る、研ぐ方法をお教えした。
いや~、驚いた。
あれだけ形状が悪かったニブポイントをペーパーだけで 1~2週間(?)後に見事に直してきた。
こんなこと出来る奴がいるんだと、正直驚いた。
子供の頃から手作業をしてきた結果であろう。

アサヒヤさんをHPで紹介した後、フルハルターのお客様が何人かアサヒヤさんを訪ねたようだった。
その内のお一人に大学の法学部の先生がおられるのだが、ご自身のオリジナル用箋のご注文をされた。
アサヒヤの萩原さん、満寿屋の川口さんの協同作業だった。
ある時、その方が来られ、
「今時こんなことがあるんですね。」と。
何を言っているのか、全く意味が判らなかった私に
「実は今、今まで使っていた用箋が無くなったので、アサヒヤさんでオリジナルをお願いしているのです。普通なら、『出来ません。』と言われることなのに、応えてくれるんですね。アサヒヤさん、満寿屋さん、凄いですね。日本もまだまだ捨てたもんじゃない。」
全てが、その方の思い通りになって、時間はかかったが出来上がった。
私は係わっていないが、その話を聴き、とても嬉しくなった。

つい最近のこと。
よく来られているお客様が
「これから、久が原の・・・」
「あ~、アサヒヤさんですか。」
「そ~行ってくる。」
それから2週間経った時
「日本も捨てたもんじゃない。」
「えっ?」と、私。

“アサヒヤ紙文具店” そんなお店です。
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by fullhalter | 2008-07-11 14:08 | その他

記念日

  一昨日の“4月11日”は、私の人生にとって大切な記念日のひとつであった。

  当時のモンブラン日本総代理店 ダイヤ産業株式会社は、世界貿易センタービルの23階にあった。
1977年4月11日の朝、私はそこに居た。
1976年4月に以前の会社を退職していた私にとって、その日は、一年間待ちに待った仕事が出来る日であった。

  あれから、30年である。
昨日のような気がする。
61才の私にとっては、万年筆の世界に身を置いて、半分の人生を費やしてきたのである。
何か不思議な気がする。
“人生”、振り返ると凄く早いものだと、つくづく思う。

  当時のサービスステーションでは、誰もペン先をいじらなかった。
その理由は、こわいからだった。
私は、万年筆のアフターサービス、それもモンブランに従事していてペン先調整をなくしては仕事の意味がないと、強く思っていた。
パーツの交換作業だけでは“男の一生の仕事”には成り得ないと。
先輩達の尻を叩いてはじめたペン先調整。
その当時に私がしたペン先調整を思うと、冷や汗ものである。
お客様の“犠牲”が必要だった。
モンブランを使っていただいているお客様の“寛容なお心”、“犠牲”の基に育てられた私。
傲慢だが、職人を育てるにはなくてはならない社会の仕組みである。

  一年前、その当時いらしてくださったお客様に、
「当時の森山さんに調整してもらったペン先、凄い形だけど記念にとってあるよ。」と言われた。
有難いと思った。

  改めて、モンブランを使ってくださり、“寛容なお心”で私を許してくださった多くのお客様に、
心から感謝を申し上げます。
これからも、一途に精進致しますこと、お約束申し上げます。
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by fullhalter | 2007-04-13 18:26 | その他

フルハルターの現況(1)

 店を訪ねてくださったお客様は例外なく“小さな店”と思われるらしい。
確かに小さな、小さな万年筆専門店である。
じっくり、ゆっくりお話しさせていただき、使われる方のライティングスタイルを拝見させていただき、研ぎ出しのイメージを湧かせる為には大きな店では実現出来ない。自分の思いを具体化出来るのは今のようでなければならない。
従って、私にとっては、小さな店でなければならない必然性があるのである。

 ひとりひとりのお客様とじっくり、ゆっくりお話させていただいて始めてどんなバランスの万年筆が合うのか、どんな太さのペン先がよいのかが判り、また研ぎ出しのイメージが湧いてくる。今の時代では“絶滅したような店”ではないのだろうか。
その結果、2時間、3時間、あるいは5~6時間居られる方も珍しくない。珍しくないというよりも、2~3時間が普通かもしれない。
最近は店での調整作業が殆ど出来ないし、見込んではいけないと思っている。
火曜・水曜の休業日に自宅で研ぎ出した後、最終調整までしている為に仕上げまでには1~2ヶ月かかってしまっている。今の時代全てが急がれているような気がする。今の時代には合わない店かもしれない。でも、私にはこのやり方しか出来ないのだ。

 もともと、万年筆という道具はじっくり、ゆっくり書いてみて、その万年筆が合うのかが判る道具である。
1ヶ月、3ヶ月、半年使ううちに持つ位置や筆圧が変化する道具であることを思うと、今のやり方、あり方が最も合っていると、私は確信している。

 今までも、今も、そして将来も“こんなフルハルター”である。
こんなフルハルターにご賛同いただける方にいらしていただきたいと、願っている。
“いい出逢い”をお客様も願っているのではないだろうか。

 来週は、お客様に誤解されているのではないかと思っていることを書いてみます。

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by fullhalter | 2005-03-11 08:26 | その他