フルハルター*心温まるモノ

カテゴリ:職人の仕事( 33 )

べっ甲、ラペルピン その9

黒インクで書くと紙の裏側に抜け、茶色に変色することが多く起こったことは、
先週申し上げた。
その原因は、湿度の高い日本では置いておくだけで紙が水分を含み、
その為に長い時間を経て裏抜けし茶色に変色する。

そこで当時モンブラン社に裏側が茶色に変色した紙のサンプルを収集して送り、
改善を要望した。

数種の「黒インクのサンプル」が送られてきたのだが、
その時の瓶の形が好きで、デザインしたのが、この「インク瓶 水もく」である。

数種のサンプルの内、お前が選べと言われた。
今思い起こすと不思議なのだが、当時のモンブラン社は私の要望を
もの凄く聞き入れてくれた。

余談だが、その前にはブルーブラックのインクも私の要望によって改善してくれた。
長い時間をかけ入荷した製品たちに不具合のあるものは返品せず、
直してマーケットに出荷することも多くあったし、マンスリーリポートの他、
事あるごとにモンブラン技術陣とコミニュケーションを取り続けた結果、
強固な信頼関係が築かれた、と思っている。

では、その思い出のインク瓶、「水もく ラベルピン」をご覧ください。

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by fullhalter | 2014-10-24 16:35 | 職人の仕事

べっ甲、水もく その7

水もくインク瓶ペンダントトップを造っていただいたのだが、
その原型は古いモンブランのインク瓶。

そのインク瓶とは以前勤務していたモンブランの輸入元時代、
モンブラン社に黒インクが日本で問題があることを指摘し、
改良してもらった。
その時にモンブラン社から数種の新しい黒インクが
サンプルとして送られてきたのだが、
その時の古いインク瓶である。

小さいのだが、なかなか味わいのある型で、
私は好きだったので是非べっ甲で、との思いで造っていただいた。
では、ご覧ください。

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by fullhalter | 2014-10-17 09:24 | 職人の仕事

べっ甲、水もく その6

9月26日の更新で「水もくの変化」として色が抜けてしまった画像をご覧いただいた。
自然が造りし模様に惹かれ、好んで造っていただいた水もくだが、
陽光に当たると変化熟成してくれ、更に好きになった。
今週はひし形もいいだろうと思って造っていただいたペンダントトップ2種をご覧ください。

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by fullhalter | 2014-10-10 14:06 | 職人の仕事

水もくの変化

べっ甲の中でも「水もく」は希少部位。
その水もくでペンダントトップやラベルピン(タイピン)を自分のアイデアを絞り出して造っていただいたのだが、
その作業は苦痛であった。
元々デザイン力やアイデア力が貧困な故の苦行となる。

テッセンの花や葉、銀杏や楓の葉、日食(三日月にしか見えないが)、
インク瓶等々デザインを描いて観海さんにお願いした。

しかし「天使の涙」と思って描いたデザインなのだが、
どう見ても天使の涙の形になっていないところが私だと認めざるを得ない。
では、その姿、形をご覧ください。
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この水もくの右側のペンダントだが、太陽の光に当たっていたら、徐々に白い部分の色が抜けてきた。
水もくは太陽光に当たり続けると色が抜けてくる、という貴重な経験をさせてもらった。

私にとっては銀、皮革、木等々と同じで熟成と思えるのだが、
せっかくの色が消えてしまった、と思う人の方が多い気がする。

では、その色抜けした「水もく天使の涙」を
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実はこの話には後日談がある。

水もくのペンダントを愛用している知人に、
太陽光に当たっているとその内色が抜けるから気をつけるように言った。
すると、昨年夏の間使っていて色が消えたのでしまっておき、
今年になって見てみると何と元に戻っていた、と言う。
水もく、なかなかやる奴で楽しい。

それで今回の天使の涙、今はそっと箱にしまっています。
もし色が戻ったら、またご覧いただくつもりです。
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by fullhalter | 2014-09-26 14:31 | 職人の仕事

印肉 高岡漆器 螺鈿仕上げ

シャチハタの牧野さんは10年程前に来店され、ご注文いただいた方で
それ以降折に触れていらしていただいている。
1~2ヵ月前にも出張の折に来店され、
「富山県の木材研究所が杉間伐材と竹間伐材を粉末にして成形で容器が出来ることが判った。
そこでその容器に更に付加価値を付けると同時に日本の伝統工芸を守りたいという思いで
高岡の伝統工芸師に漆と螺鈿加飾をしてもらったものを発売した。高いけど要望が多かったんですよ。」と。

牧野さんも何かいいものを造りたいという思いが強く、会うのが楽しみな方。
先日いらした時に、「印肉高岡漆器螺鈿仕上げ」を見せていただき、その中で一番地味な
「七宝紋」を入手した。
ではその画像をご覧ください。

まず「趣味の文具箱vol.30」から
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次に、三種の印肉のひとつ「七宝紋」を
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容器もいいのだが、印肉もいい色である。
鉛、水銀、カドミウムなどは使用せず、高級有機顔料を使用しているとのこと。
では、その色合いをご覧ください。

まずは、三種の印肉を使い、実際に押したもの
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上から順に、「七宝紋」「通常時用している朱肉」「手彫り印を彫っているところで求めた高級朱肉」です。

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上から順に、「七宝紋」「通常時用している朱肉」「手彫り印を彫っているところで求めた高級朱肉」
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by fullhalter | 2014-09-12 13:42 | 職人の仕事

べっ甲、ラペルピン その8

ラペルピンは、べっ甲の部位が違う場所で
同じデザインのものを複数造っていただいた。

今週の「水もく 銀杏」も6月27日の更新で腹甲(白甲)のそれをご覧いただいている。
では、画像を。

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「水もく」だが、太陽の光に当たり続けると、白い模様の色が薄くなる。
次週はそれをご覧いただく予定です。
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by fullhalter | 2014-08-01 13:54 | 職人の仕事

べっ甲、ラペルピン その7

先週ご覧いただいたモンブランの古いインク瓶をデザインしたべっ甲。
今週は腹甲(白甲)と呼ばれる部位のそれ。
先週説明させていただいたので、実物をご覧ください。

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次にジャケットに付けた状態のインク瓶とイニシャルです。

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by fullhalter | 2014-07-25 09:25 | 職人の仕事

べっ甲、ラペルピン その6

長崎べっ甲職人、観海さんとお会いしてから約3年が経過した。
今までと同様に、これからもお付き合いが続くと思う。

4月25日の更新でテッセンのラペルピンをご覧いただいた時、
長崎諫早のお客様のことを書いたが、そのお客様が先日ご来店され、
「観海さんにこの二つを造ってもらった。」と見せてくださった。
その前にメールに添付した画像は見せていただいていたのだが、
女房がその画像を凄く褒めていた。
聞けば、ライカのレンズで撮影したとのこと。
そんなこだわりをお持ちのお客様ばかりで、私はとても幸せである。
ご了解をいただきましたので、その画像をご覧ください。

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またこれも親しくさせていただいているお客様が、
店でメモ用紙に万年筆のラフスケッチを描いていた。

「森山さん、べっ甲でこれ造ってもらえないですか?」
「観海さんにお願いすることは出来ると思いますよ。」
「べっ甲、それも腹甲は高いけど、いいんですよね。
僕の親父は眼鏡を造るのが夢だったんですが、出来なかったので腹甲で。」

電話では確認したのだが、まだそのデザイン画は送っていない。
今から楽しみだ。

今週のべっ甲ラペルピンは、古いモンブランインク瓶から私が描いたデザイン画で造っていただいたものです。
ご覧ください。

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by fullhalter | 2014-07-18 11:19 | 職人の仕事

べっ甲、ラペルピン その5

長崎べっ甲職人、観海さんの作品は多くご覧いただいたが、
今週も実際の銀杏の葉から私が鉛筆でデザインしたものを造っていただいた。
腹甲(白甲)で、琥珀のようにも見える。
観海さんから「少し立体感を持たせましょうね。」ということで造っていただいたのだが、
それが素晴らしく、もの凄く気に入っている。
どうぞご覧ください。

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by fullhalter | 2014-06-27 12:10 | 職人の仕事

べっ甲、ラペルピン その4

4月25日の更新では長崎のべっ甲職人、観海さんの作品
「20周年てっせんマーク」の図案そのままを水もくで造っていただいたものを紹介したが、
今週は腹甲です。
このマークの花は、ちょうど今咲いているので、どんな花かご覧ください。

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数年前に咲いた同じてっせんの花を元にデザインしたのものだが、
ご覧いただいた今年の花よりも形がよかった。
数年前の花を元にした私の手描きです。

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このデザイン画を観海さんに送り、造っていただいたのが
4月25日の水もくであり、今週ご覧いただく腹甲(白甲)である。
では、ご覧ください。

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by fullhalter | 2014-05-23 08:59 | 職人の仕事