螺鈿限定万年筆 「市松」
螺鈿細工は、夜光貝やアワビの真珠質の部分を砥石で磨き、一定の厚さに揃え、漆塗面に埋め込んだり、貼り付けたりする技法で、光の当たり具合によって、貝の部分が美しく光るのを利用した加飾法です。螺鈿限定万年筆「市松」は、オーストラリア産のアワビを用い、その緑の光沢が美しい部分を短冊状に切り、朱漆を万年筆に塗り込んだ後、一枚一枚手作業で丁寧にキャップと胴軸に貼り付けます。次に銀粉を万年筆全体に蒔き乾燥させ、貝の上に蒔かれた銀粉を丁寧に取り除き、ウレタン塗装を行い、乾燥後に数回研磨を行います。その後に仕上げ磨きを行い、作者名と限定番号を蒔絵の技法で描き込み、乾燥後に再度研磨を行い仕上げます。