フルハルター*心温まるモノ

平棗 『夜桜蒔絵』

2月のはじめに、世界的に有名な独立時計師 ピーター・スピークマリンの展示会が銀座のショップで開かれた。
ピーター・スピークマリンと聞いてすぐ判る方は、時計に詳しい方か、既にこのHPで紹介した“山崎夢舟さんとのコラボレーション”をご覧になっている方であろう。
その展示会に夢舟さんが招待され、実演されることになっていた。
当日を楽しみにしていた。

会場には、夢舟作品として万年筆や、古来からの蒔絵世界の作品が並んでいた。
夢舟さんの実演が始まると、同行のお二人がその手さばきの素晴らしさに見入ってしまい、終わった時には
「すげ~、いい勉強した。」と、感心しきりだった。

熟練した人の手さばき、体の動きには、無駄がなく、力みもない。
それは自然体であり、見ていて美しさを感じるほどだ。
短い実演が終わり、時計、その他の作品を見ていた時、私の目を釘付けにした作品があった。
私の目に止まったと同時に、同行の一人が言った。
「いいなぁ~、これ。派手さをおさえて研ぎ上げた金の輝きと、光沢をおさえた黒の対比が絶妙だよね。」
私は、夢舟さんに聞いてみた。
「この技法だと 金は研ぎ出して黒の部分は研げないでしょ。この作品が出来上がるまでには何百回かの作業の繰り返し?」
「いや~、何百回じゃすまないでしょ。」
いやはや…。その後言葉が出なかった。
私も細かい仕事をしているつもりだが、比較にならない。
気の遠くなる作業、話である。

好きだなぁ~、人の手、それも熟練した人の手により造られたモノ。
思いを込めて造られしモノ。
では、今週の「夢舟の作品達」を紹介しよう。

平棗『夜桜蒔絵』
8.5cm×5.5cm

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【 作者の言葉 】
この作品は今一番新しい作品で黒漆のつや消しの色とつやありの色のコントラストをねらったものであえて渋く仕上げた作品です。
この良さが分かっていただける人がいれば嬉しいのですが、、。
まだ嫁ぎ先は決まっていませんが使い込んでいくうちにまた違った味わいの色になるのが楽しみです。

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by fullhalter | 2008-02-22 11:23 | 夢舟の作品達