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フルハルター*心温まるモノ

モンブランNO.74 

モンブランNO.74は、マイコレクションPart IIの30「モンブランNO.14・NO.74」で、既にお見せしたが、今回はその仕様等含め、もう少し詳しく紹介する。

マイコレクションPart IIは、このサイトをご覧いただいている皆様の中で興味はあるのだがよく判らないという方々に、モンブランに在籍した者として古いモンブランを画像と仕様等を紹介してカタログ代わりにしていただければと思い、紹介している。

さて、モンブランNO.74だが、既に申し上げた通り1966、67年当時、月に4日の休み、勤務8:30~18:00の大学時代の私の1月のアルバイト代と同じ15,000円だった。
今に換算するといくらになるのだろうか。
それ程高く、手も足も出ない”高嶺の花”だった。

NO.74は金張りキャップに樹脂の軸だが、同時代にペリカンはNO.500 パーカーはNO.51・NO.61 シェーファーにも同じような仕様の万年筆たちがいた。この金張りキャップはどのメーカーのモノも柔らかく、優しく目に映る。金張りよりも金無垢、というより張りより無垢の方がいいに決まっている。
だが、無垢は、特に金無垢は余りにも高すぎて買えない。せめて柔らかく、優しい張りが心の中で求められる最高峰だった。
今、中古品とは言え、金無垢のNO.94を手に入れている方が身近な人達の中で、3人もおられた。「日本も豊かになったものだ」を実感させられる。

このモンブランNO.74がなぜ「最も完成度が高い万年筆」なのか、私なりに理由を申し上げる。

1.そのフォルムの優しさ、美しさ。
2.キャップ・クリップの金張りの堅牢さ。
3.使用目的を選ばないその太さ・長さ・重さ。
4.インク吸入量の多さ。
5.私にとって今でも修理の可能性が大きいこと。

これにはそれぞれ異論もあるだろうが、ここは私の”思い”である。
いい万年筆である。では、画像を。

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【 製品仕様 】
キャップ・クリップ: 金張り
胴軸・首軸・尻軸: 樹脂
ペン先: 18金
太さ: キャップ:12.4mm 胴軸:12.2mm
長さ: 136.3mm 筆記時:155mm
重さ: 18.9g
インク吸入量: 1.8CC
ボディの色: 黒・赤・緑・灰 4色

■ 製造年代:  1960~69年
■ 最終販売価格: 1975年2月   ¥17,000 
by fullhalter | 2005-01-07 12:36 | マイコレクション